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ダンジョン(クローズド環境)探索ものゲームの制作・その5

 

 
 遊ぶためのゲームフィールドをどう表現しようか……の検討つづき。

・カード等で個々の「場所」を表現
 「そこに居るモノ/ある物」をシンボリックに描く
・複数の「場所」をつなげて「ダンジョン」を構成するのが基本
・「場所」間のつながり方も抽象的な表現でいい

……というのをベースとして、今回は単一の「場所」に話を絞って、どんな
情報を、どんな風に構成して表現しようか、考えていってみようかと。

 

●マップ表現検討:「場所」

 1つの「場所」をカード等で表現しようとする場合、普通のやり方は
「カード1枚が場所1つを指す」という形でしょう当たり前ですが。
 1枚のカードがそのまま「場所」1つ。
 カードというモノがそのまま移動の区分を表す。
 カードに書かれていることがその「場所」にあるもの/起こること。
 わかりやすい。ていうかそうじゃないやり方なんてあんまり見ないけど?

 
 またもや懲りずに『超人ロック』から例を引きますと。
 『超人ロック』は、まさに「カード1枚が場所1つを指す」形です。
 「場所」1つには何かしらイベント1つが書かれていて(「何もない」と
いう場合も)、そのイベントにプレイヤーが対応する方法もたいてい1つ、
ないしは消極的な対処も含めて2つだったりします。
 たとえば、わりと頻繁に遭遇するイベント『警戒装置』。
 武装した警戒装置に感知されて自動攻撃を受けます。プレイヤーがこの
イベントに相対してできることは、警戒装置という機能限定キャラクターと
戦闘するか(勝って破壊すれば以後は「何もない場所」になる)、あるいは
装置はそのままに別の場所へ逃亡するか、2つに1つです。

 「場所」ごとで出来ることが絞り込まれてシンプルな分、遊ぶごとの
バラエティ感の確保は「場所」の数そのものを多くすることで行っています
(『超人ロック』のプレイフィールドはカード6×6を並べた36の
「場所」)。それとランダム配置。

 
 でもこうした、カード1枚の中に「カード1枚=場所1つ」の形は、
ひとつの「場所」の中に盛り込める情報がどうしても限られてきます。
 だからこそ扱いやすくて便利なんじゃん、って話ですが、でも
「ゲーム内容をRPG方面に寄せていきたいんだい」という当方の願望から
見ると、ひとつの「場所」に対してプレイヤーのとれる行動の幅が
どうしても限定的になってしまうところが、やや不満なのです。

 繰り返し遊べるようにすることを考えても、「なんちゃって」でもいいから
いろんな可能性が生まれるように、できるならしてみたい!

 「場所」のカード1枚々々に行動選択肢をいくつか用意して詰め込む手も
あるかもしれませんが、そんな情報でギュウギュウになったカードばかりの
ゲーム、遊ぶ前からゲンナリしてしまうでしょう。

 そこでいま考えてるのは、1つの「場所」を表現するのに、何種類かの
パーツに分けて組み合わせる方法です。まあこれも単純な、至って普通の
やり方です。
 現状案ではこう。

  ●場所
  ●そこにある物品
  ●遭遇対象
  ●魔法の存在(魔法効果) ……の、最大4種パーツ構成。

 
 各パーツの内容はこう。

  ●場所
   単一の「場所」を示す軸になるパーツ(カード)です。
   こういう地形・環境だよ、という基本的な情報を担います。
   「岩の自然洞窟だよ」とか「木造建物の一室だよ」とか、
   その規模とか。

  ●そこにある事物
   その「場所」に存在する物品や設備、はたまた起こっている
   「現象」などもろもろの事物の、主だったところを個々に
   別パーツ(カード)で表現して「場所」に添えます。
   そうするのはもちろん、事物それぞれをゲームの機能として
   利用できるようにするためです。
   登場する事物とその機能がいろいろあれば、組み合わせで
   「場所」に変化が生まれます。
   (「りゅうたま」というRPGに「オブジェクト」という
    要素があってこれが実に面白く、参考にしたいところ大です)

  ●遭遇対象
   その「場所」に存在する、生物・魔物など、自ら行動するもの
   全般です。ダンジョンRPGでは何をおいてもまずは戦うべき
   モンスター、ということになるでしょうが、そればかりでも
   ありません。
   詳しくは、遭遇、戦闘を検討していく段階で掘り下げていく
   ことになるでしょう。

  ●魔法の存在(魔法効果)
   詳しくは魔法のルール機能を検討していく段階で掘り下げていく
   ことになるでしょうが。
   その「場所」に作用している「魔法の効果」や、存在している
   「魔法の源」など、他とは分けて別パーツ(カード)で表現して
   「場所」に添えます。
   プレイヤーらがゲーム中に新たにはたらかせた魔法も同様です。

 
 ……という感じで。
 「場所」ひとつごとになかなかの情報量を要する気配ですが。
 サイズ違いカードの組み合せ、小サイズカードの導入とかも積極的に考え
つつうまいこと考えていきたい構え。

 
 

ダンジョン(クローズド環境)探索ものゲームの制作・その3

 

 
 さてダンジョンゲーム、じりじりとでも進めて行きます。
 複数のゲームシリーズ内で共通のキャラクターを操ってその活躍を楽しむ
『妖精世界の住人たち(仮)』、その一角をなすということで、キャラクター本位
の考えで出来ていないといけないでしょう。
 つまりは、あらゆるキャラクターで同じように楽しめるようでないとね、と。
当たり前のことですが(でも今後たまに失念することがありそうな気が……
ちょくちょく振り返って確認しながら進めていきたいものです)。

 
「あらゆるキャラクターで同じくらい楽しめるように」。 これを考えるに
あたっては、キャラクター情報のうち『Values:価値観』を基準にするのが
よさそうです。
 『Values:価値観』は、頼みとする=信奉する能力の種類傾向であり、
『D&D』のクラス+アラインメントにあたるものなので。あらゆるクラスが
それぞれ活躍できるようにゲームが作られていれば、ダンジョンゲームに
おいてはOKといえるでしょう。
(本当なら話が逆なんでしょうけどね。ゲームの基本ができてから、それに
合わせて活躍できるキャラクターバリエーションを考えるのが普通だろと)

 ということで、『Values:価値観』の種類ごと、ダンジョンゲーム内でどの
ように活躍してもらえるように作るか、先んじて考えておきたいなと思います。
 今後作っているうち、特定の『Values:価値観』のキャラクターでできる
「遊び」の強度や幅が減退していたなら、それは当初の狙いから逸れてきて
いるということです。

 『Values:価値観』は、「力の道」「技の道」「理の道」「和の道」の
4種類です。

 

●「力の道」の場合

 「力の道」は、腕力、権力、はったり力はじめ、他を圧して勝る直接的な
パワーさまざまを信奉する価値観です。この道をとるキャラクターは基本的に、
実力をストレートにぶつけ合って物事の解決を図ることをよしとします。
 探索を阻むものがあれば力での排除に動きがちであるということで、ダン
ジョンゲームにおいては、戦いや破壊の場面がおもな活躍の舞台となること
でしょう。『D&D』における戦士のような、もっともベーシックな存在と
いえるかもしれません。この種のキャラクターについては、活躍の場の心配を
する必要はそれほどなさそうです。

 

●「技の道」の場合

 「技の道」は、身につけた技能や、技術がもたらす効果を信奉する価値観
です。
 ダンジョンゲームにおいては、技や創意でさまざまな障害を乗り越えたり、
危険を回避したり、といった場面で活躍することになるでしょう。『D&D』
における盗賊に近いような存在になるかと想像できます。
 戦いの場面でも、その場にあるものを巧みに利用して有利な状況を作り出す
ようなトリッキーな活躍ができると、力で及ばない時にも楽しめそうです。

 

●「理の道」の場合

 「理の道」は、知り得た事物や世の道理の知識と、それを活かす知恵を信奉
する価値観です。知識・見識が求められる場や、人知を超えた場、魔法的な場で
能力を発揮することーー『D&D』における魔法使いのような役割ーーを想定
しています。
 ダンジョンゲームにおいては、単なる「魔法発射装置」になってしまわない
よう気をつけながら、知識・見識を活かす場面が生まれるシステムのありかたや、
魔法関連のルールを考えていきたいところです。

 

●「和の道」の場合

 「和の道」は、人(に限りませんが)の関係性の中で広く共有される利益と
全体の調和、またそれを生み出す能力を信奉する価値観です。関係を築く場、
交渉や取引の場で力を発揮することを想定しています。
 ダンジョンゲームにおいても、プレイヤー間での協調を円滑にする・交渉で
争いを避ける、などの場面で特に活躍するだろうということで、逆に、こうした
キャラクターがいることではじめて可能になるプレイヤー間の協力システムや、
遭遇相手との交渉の機能が盛り込まれることになるでしょう。
 『D&D』でいうと……これにあたる存在は無いですね。僧侶に代わって
こうしたタイプが入ってくる、という感じでしょうか。

 
 以上、ダンジョンゲーム内において、『Values:価値観』の種類ごとで
どのように活躍してもらいたいか、簡単にざっと並べてみました。
 これがダンジョンゲーム内容への要求として、制作上の条件をいくらか
定めてくれます。これら要求を満たしたものにするべく、ゲームを形作って
いくとしましょう。

 
 

ダンジョン(クローズド環境)探索ものゲームの制作・その2

 

 
 構想遊び中のRPG的ゲーム群『妖精郷の住人たち(仮)』。
最初に着手するは『ダンジョン(クローズド環境)探索ものゲーム』という
わけでして。
 前回コンセプトなどと称してぼやっとした願望だけ書き連ねたりしましたが、
続きまして今回は、ゲームの具体化に向けての第一歩、いや半歩、いやいや
0.25歩くらい、いっちばん外郭的なイメージを、書き散らかしておきたいと
思います。
 まだ全然ぼやっとしてます。

 
 

◆ダンジョンゲームの外郭的イメージ

 
●基本はカードで内容構成。

●ダンジョン=プレイフィールド表現も、一定ルールに従ってカードを配して
 いくことで行う。

●ただし、カードの配置がそのままプレイフィールドの形状を表すような方式は
 取らない。概念的・抽象的な表現で。

●通常のプレイでは、プレイフィールドはゲーム進行中に各プレイヤーがカードを
 場に出していくことで形作っていく。
●一方シナリオプレイでは、事前に形を定められたプレイフィールド上でゲームを
 進行する。

●カードを配して作られたプレイフィールドの上で、プレイヤーは自分のキャラ
 クターを示すマーカーを置いて位置を示し、移動させる。

●プレイフィールド各所に存在する物品、またそこで遭遇し「何らかのコミュニ
 ケーション」が発生する生物等もカードで表現。

●プレイヤーがキャラクターにとらせる各種行動もカードで表現。
 各プレイヤーが配られた手札から、何か起こるごと行動を選択していく。

●肝心の「ゲームの目的」だが、通常のプレイでは、これもまたカードによって
 プレイヤーごとにランダムで与えられる。
●いくつかの達成目的がカードで与えられ、そのうちどれだけ達成できるかを
 プレイヤー間で競う。
 (この方式によって、プレイヤー間では利害の重なりと対立とがないまぜに
  存在する状態が出来上がる)
●シナリオプレイでは、プレイヤーで共有する目的をシナリオが提示する。

●プレイヤー用いる探索者のキャラクターデータは、基本・共通のものに加え、
 個人戦闘用、所持品関連などこのゲーム専用のデータを設定して、両方組み
 合わせてプレイに用いられる。

 
……と、いま抱いてるイメージは、だいたいこんな感じに概観できそうです。

 難しいと思えるのは、キャラクターの「死」の扱い方にまつわるバランス。
死のリスクをどんな塩梅で入れ込むのが良いのか。これは作っていく間ずっと
悩むことになりそう。

 あらゆる表現の手段がカードで、カードで、って感じになっていきそうで、
なんとなく作るとカードの種類も量も結構なことになってしまいそう。そこを
いかに工夫でコンパクトにまとめるか、というのが肝心なところなのでしょう。

 
 ダンジョン探索もののカードゲーム、ボードゲームは数ありますが、現時点で
範を取ろうと思っているのは、往年の名作『超人ロック』とかです(どれほどの
人がご存知か……あれもカード種類の多いゲームだった)。

 
 

ダンジョン(クローズド環境)探索ものゲームの制作に着手しよう

 

 
 すっかり長期放置がパターンになってしまっているこのブログ。
これというのも、多少はマトモなことがある時だけ書くようにしよう、なんて
考えでやってるせいなのでしょう。閲覧数とかはあまり気にしてないとはいえ、
いくらかは他愛ないことも書いて頻度を上げた方がいいのかなあ。
 現状でいちばん問題なのは、漫画の方のスケジュールがズレにズレてすべてを
圧迫していることなのですが。

 
 ともあれ。
 じわじわと構想中、RPG的ゲーム群『妖精郷の住人たち(仮)』。
 前回、複数のゲーム上を横断して用いる共用キャラクター情報について、
検討・整理しました。
 これで最初の準備はオッケーかなということで(冒険世界のイメージもどん
どん具体的にしていかなきゃならないところですが)ゲーム群に属する個々の
ゲームの制作に着手していこうかなと。

 まず着手しますのは、以前、コンセプトをこねていた時にちょっと書きました
ように、『ダンジョン(クローズド環境)探索ものゲーム』です。

 ここまで一連、傍から見ていると何をしているのかよく分からない面も多分に
あるでしょうけれども、まぁとにかく自分に分かれば当面はそれでいいや、と
いう意識で今後も続けていきます。そのうちゲームが姿を現してきますから。

 
 まずは、『ダンジョン(クローズド環境)探索ものゲーム』
どんなゲームにしたいか、どんな要素を投入したいかという願望をぼんやり
書き連ねてみるとします。
 これを整理して、実製作過程における指針・要件、つまりコンセプトにして
いこうと。ハイ。
 本当はもうちょっと突っ込んだ内容まで書きたかったけど、そのために更に
放置期間を延ばしちゃうのも忍びないので。

 
 

◆願望書き連ね

●閉鎖的空間の探索・探検を楽しむゲームを作る。
 閉鎖的空間というのはつまり、各種RPGでざっくりダンジョンと称される
 ような場所。洞窟内、建造物内など。

●主眼は「探索・探検」にあり。「戦闘」ではない。
 戦闘も重要な要素にはなってくるだろうが、「戦って敵を排除することによっ
 て進行させる」ことのみに軸足を置くようなことはしない。
 あくまで「探索・探検気分を味わうゲーム」としたい。

●競争性と協力要素が両立するゲームにする。
 プレイヤーたちは、基本的には競い合う関係性でゲームに参加する。
 しかし、成功するためには時に、互いに協力することも必要。
 そのあたりの判断・見極めも勝利のためには重要……というような内容を
 志向する。

●単一のゲームとして、あまり長いプレイ時間を要するものにはしないように。
 できるだけ気軽に遊べる性質を持たせておきたい。
 そのためには、他の要求と考え合わせながらの、要素の取捨選択とデフォルメ
 の感覚が重要。

●扱う領域内で、できるだけの「世界の説明」を盛り込む。
 プレイヤーがルールに沿って自然に遊ぶだけで、ゲーム背景世界の独特な
 ありようを感じられるように。感覚的に体得していける形で世界への理解を
 促す。

●通常のゲームでは、プレイごと生成されるプレイフィールド上で、プレイヤー
 どうしが利害で競い合う。
 これに加え、事前に作られたプレイフィールド+状況設定(シナリオ)のもと、
 プレイヤー全員が目的を共有、協力して遊ぶシナリオプレイも可能なように。
 またさらに、ロールプレイングゲーム(またはその一部)として、ゲームマス
 ターを置いてのプレイにも利用できるようにする。
 (シナリオプレイ、またRPGとしてプレイをするにあたってゲームが長時間化
  するのは問題としない。)

●プレイヤー1人で遊ぶソロプレイ、ゲーム概要決定後に実現可能と見られたなら
 導入を検討する(という程度の優先順位で)。

 
 
 ……シリーズを通じて共通の要件も含めて、ゲーム内容に求めるのはこのような
ところでしょうか。
 これを形にするべく、あれこれ検討を進めてはいるわけです。なかなか時間を
取れずにいますが。

まずは漫画の方を頑張ります。

 
 

キャラクター描写基本・その2

 

 
 じわじわと構想中、RPG的ゲーム群『妖精郷の住人たち(仮)』。
 前回で、複数のゲーム上を横断して用いるキャラクター情報のあり方について
考え始めましたが、今回はその続き、「基本キャラクターシート」におさめる
キャラクター情報の内容について検討・整理していきます。

 
 

◆基本キャラクターシートの情報

 プレイヤーに成り代わり『妖精郷の住人たち(仮)』の世界に降り立ち冒険する
キャラクター。
 ゲームに必要な彼らの情報は、個別のゲーム内だけで用いるデータを記した
「専用キャラクターシート」と、複数のゲームに渡って共通利用するデータや
ごく基本的なプロフィール情報を記した「基本キャラクターシート」から成る
としよう……というのが前回のお話。

 では、その「基本キャラクターシート」の中には、どのような情報をまとめ
ましょうか。肝心のゲームを作り足していく上で、長く影響していく部分です。

 考えた結果、以下のようにしてみました。
 大きく、人間としての性向を規定する「基本プロフィール部分」と、各種能力
の高低を表す「基本能力値パラメータ部分」の二種に分かれます。

 

◆基本プロフィール

Name:名前  Age:年齢  Sex:性別

まずは本当に基本的なところを。
名前はキャラクター個人を識別する基準として、ゲームごとのキャラク
ターシートにもそれぞれ書くようになると思います。
年齢は、ゲームをしていく中でゲーム内で時間が経過すれば、変化して
いったりすることでしょう。
 

Race:民族

ゲームの舞台「妖精郷」、その人間が住む領域内で、キャラクターが
属する民族を示します。
現在、居住地域ごと各地でいくらかの民族的違いを用意するだろうと
想定していて、この情報項目はそのためのものです。
民族ごとでそれほど大きな文化的・言語的な差異は無くていいだろう
と現状考えていますが(日本国内の出身地方の違い程度のイメージ)、
たとえば同郷の親近感が交渉にもたらす効果や、居住環境の違いから
来る日常生活能力の差異など、ゲーム中の演出に利用できる機会も
あると考えています。
 

Values:価値観

すべてのキャラクターは生きるために、自身の中にあるどんな能力を
特に頼みにしていくか、成長過程で自然と選択しています。
それは、頼みとする=信奉する能力の種類傾向であり、同時に「そう
した能力を他より重視する価値観」とも一体になったものです。
他のRPG等におけるクラスとかアラインメントとかが混ざったよう
なもので、4種類あります。

「力の道」 「技の道」 「理の道」 「和の道」

ゲーム中、キャラクターが特性を発揮するさまざまな場面で用いられ
ます。それぞれの示す内容は下のとおりです。

「力の道」
 腕力、身体能力や戦場を闘う能力、また権力、発言力など、有無を
 言わせず発揮されるあらゆる直接的な『力』を頼みとする生き方です。
 『力』を得られる鍛練や武器の扱い、出世などに強く惹かれるため
 そうした分野で成長しやすく、またそうした『力』を持つ者を重く
 見ます。
 ゲームとしては、戦う場や集団を統率する場で能力を発揮します。

「技の道」
 身につけた技能や、技術がもたらす効果を頼みとする生き方です。
 高度な技術、新規性の高い技術、またそれらで得られる成果に強く
 惹かれ、『技』を身につけるための努力を惜しまないため、そうした
 分野で成長しやすく、またそうした『技』を持つ者を重く見ます。
 ゲームとしては、『技』で危険を回避する場や、物を作り出す場で
 能力を発揮します。

「理の道」
 知り得た事物や世の道理の知識と、それを活かす知恵を頼みとする
 生き方です。
 新たな知識やいまだ解き明かされぬ神秘、その応用や実践に強く
 惹かれます。『理』の探究や思索に労を惜しまないため、そうした
 分野で成長しやすく、また知識・知恵に優れた者を重く見ます。
 ゲームとしては、知識・見識が求められる場や、人知を超えた場、
 魔法的な場で能力を発揮します。

「和の道」
 人の関係性やその中ではたらく作用に対する感性と理解、そこから
 望む効果を引き出す能力を頼みとする生き方です。広く共有される
 利益と、全体の調和に強く惹かれます。
 『和』を生み出すこと・維持することに心を注ぐため、そうした
 分野で成長しやすく、また自分を魅力的に見せる術に長けた者、
 人の中で生きる要領、調整能力に優れた者を重く見ます。
 ゲームとしては、新たな関係性を構築する場、交渉や取引の場で
 能力を発揮します。
 

Heart:心

すべてのキャラクターは生きる上で、世界に向き合う基本的な態度・
姿勢を、性質として自らの中に形作ります。
『妖精郷の住人たち(仮)』ではこれを、下のような単純な1軸上の
位置関係で示します。

 [執着]←――[世俗]――→[超然]

キャラクターの価値観が左方に偏るほど、ひとつ事に強い執着を示し
やすい性質の持ち主。右方に偏るほど、世の中を大きく捉える視点の
持ち主です。
多くの平凡な人々は、そう偏るでもなく中央寄りとなります。
数値幅/段階数は未定で、どの位置が良い悪いということはなく、
[世俗]位置ならバランスが良い、というわけでもありません。
[執着]に偏る者は、執着を向けたものに対する時に強烈なパワーを
発揮します。しかしそのぶん周りが見えなくなる傾向があり、外的な
変化に足をすくわれやすくなります。また周囲からは、しばしば
「一つ事にこだわってネチネチしている奴」等と見られがちです。
[超然]に偏る者は、事態の全体を見て、問題を漏らさず捉え冷静に
判断することができます。しかしそれだけに瞬時の情や感覚では動け
ず、一瞬の好機を逃しやすくなります。また周囲からはしばしば
「情に薄い、何を考えているか分からない奴」」等と見られがちです。

 

◆基本能力値パラメータ部分

キャラクター個人の資質に根差した各種能力をいくつかに分類し、
能力の高低を数値で表します。ゲーム中に求められるごと、必要な
能力値パラメータを参照し、時には行動の成否判定などに用いられ
ます。

複数のゲームに渡って利用できるだろうと思われる能力値パラメータ
として、下の9種を想定してみました。
(現時点ではまだ候補段階です。製作を進めていく中で、種類を増減
させることはあるかもしれません)
数値幅/段階数はまだ未定です。

●Muscle(筋力)
 肉体的に発揮できるパワー
 ものを持ち上げる、動かす、破壊するなど
●Vitality(活力)
 厳しい環境や病などに耐えて活動する力
●Agility(敏速)
 移動や行動のスピード、反応の速さなど
●Dexterity(手練)
 手作業の精密さ、素早さや効率・要領
●Sense(五感)
 五感の鋭敏さ、認識の広範さ
●Wisdom(知恵)
 知識を活かす力、教養、気づきの深遠さ
●Inspiration(感応)
 超越的な力を感知、超越的な存在と交感する力
●Command(統率)
 他者を率いて動かす力、多数に影響を与える所作や言動
●Preparation(準備・支度)
 場に合わせて必要となるものを事前に用意している周到さ

(各々、能力名の頭文字が重複しないようにして、英字一字での
 略表記も可能なよう意識しています)

 
 

キャラクター描写基本・その1

 

 
 RPG的ゲーム群『妖精郷の住人たち(仮)』。
 いまだひっそりと構想中な段階。
 前回までは実ゲームに先んじて、冒険世界のイメージ概観を少しつかもうと
あれこれ考えていましたが。
 今回は、実際のゲームに着手していく直前の段として、シリーズ各ゲームで
通して用いるキャラクター情報について検討してみます。

 
 

◆キャラクター情報のあり方

 以前、シリーズの基本コンセプトを示した際に、下のようなイメージ図を作り
ました。いろいろな場所・形の冒険をプレイするゲームがある中を、プレイヤー
はキャラクターという存在を介して横断的に遊ぶことができる。ゲームの種類ご
とに別のキャラクターを仕立ててもいいし、気に入ったひとりのキャラクターに
すべてのゲームの冒険を体験させてもいい。そんな考えを描いたものです。

 
ファイル 141-1.png

 
 同シリーズに属するいくつものゲーム(予定)において、プレイヤーさんの
代理者となって、プレイヤーさんの意図の通りに行動・活躍するキャラクター。
 そんなキャラクターたちは、ゲームをするごと、そのゲームに必要なだけの
キャラクター情報(ゲーム内で用いる個性や能力のパラメータなどです)を与え
られて、ゲームの中に立ち現れます。
 そうしたキャラクター情報は、ゲームごと&キャラクターごとに1枚の「キャ
ラクターシート」を作って、ゲーム中そこで記録・管理されます。RPGと同じ
ですね。
 あるゲームをいちど遊んで、後にまた同じキャラクターで同じゲームを遊ぶ
ときには、前のキャラクターシートを使って、そのまま彼/彼女の人生の続きを
体験するようにプレイすることができます。キャラクターにはそうしていくこと
で、だんだんゲーム中に発揮する能力が成長していくこともあるでしょう。そう
したキャラクターの変化も、キャラクターシートに記録していきます。

 「ゲームごと&キャラクターごと」に1枚のキャラクターシート。なので、
ひとりのキャラクターでもいろいろなゲームを渡り歩けば、その数だけキャラ
クターシートの枚数は増えます。彼/彼女を表現する情報も厚みを増していく
ことになるわけです。(そのため、キャラクターシートはできるだけ小さく
まとまるようにしたいですね)
 と、これに加えて。
 こうしたキャラクター情報の中には、個々のゲーム内だけで用いられる独自の
パラメータだけでなく、いくつかのゲームに渡って共通して利用できるデータや、
またデータ以前のごく基本的なプロフィール的情報もあるでしょう。そうした
情報は、別に単一のキャラクターシートを用意して、そこで管理できるように
するのが良さそうです。ゲーム別のシート間で重複する情報があったりすると
厄介ですから。

 つまり『妖精郷の住人たち(仮)』のキャラクターは、ゲーム間で共有される
基本的な情報が管理されるひとつのキャラクターシートと、それに従属する形で
ゲームごとの情報が管理されるキャラクターシートで描写・表現されることに
なります。

 
ファイル 141-2.png

 
 『妖精郷の住人たち(仮)』で一種のゲームを遊ぶときには、キャラクターの
基本情報を記した「基本キャラクターシート」と、そのゲーム専用のキャラク
ター情報を記した「専用キャラクターシート」の二枚を使用することになるわけ
です。

 
 長くなってきましたので今回はここまで。
 次回は続いて、「基本キャラクターシート」におさめるキャラクター情報に
ついて検討・整理していきます。

 
 
 

ワールドイメージをつくろう・7

 

 
 RPG的ゲーム群『妖精郷の住人たち(仮)』をひっそり構想中。
 舞台となる冒険世界のイメージをぼんやり思い描き中です。

 今回は、この冒険世界を「冒険する動機付け/必然性」についてちょっと。

 
 

◆誰がなぜ冒険するの?

 冒険世界があって、キャラクターを通じてその世界での冒険をいろいろな形で
体験してほしい……というのが『妖精郷の住人たち(仮)』なのですが。
 そもそもゲームでプレイヤーさんがゲーム内で操ることになるキャラクター
たちは、なぜ旅・冒険をするのでしょう?
 冒険するキャラクターというのは何者で、何を目指すものなのでしょう?

 数多あるアナログRPGでは、ゲームによってはそのへんのことに独自の背景が
しっかりと与えられていたりすることも多いです。
 そんなのキャラクター個々の問題だろう。キャラクターを作る時やゲームを
始める時に、参加者で話し合ってめいめい理由付けをすればいいじゃないか。
……となっていることもあります。
(そういう背景を共有するところから始まったりするのこそが楽しい、という
 こともあるでしょう。時に面倒だったり厄介だったりするでしょうけど。
 時間かかるし)
 あるいは手っ取り早く「あなたたちは冒険者という、冒険することになって
いる立場の人です。だから冒険をするのです」となっている場合もあれば、
「細けぇことはいいんだよ! お前らは常にゲーム開始とともに、探索すべき場所
の前に居る。そして探索せねばならない。ってことでハイ、ゲームスタート!」
というたいへん潔いことになっているゲームもあります。たいへん話が早くて
そういうのも良いのですが。

 『妖精郷の住人たち(仮)』における「キャラクターが旅・冒険をする動機付け
/必然性」について、こんなのはどうだろう、と思い浮かんだことがあるので、
ちょっと書いておきたいと思います。行けそうならこれで行きたいところ。

 
 

◆やや軟調なスパルタ式で

 『妖精郷の住人たち(仮)』において、プレイヤーさん操るキャラクターたちは
なぜ旅・冒険をすることになるのか? その理由づけについて。

 「ゆるめなスパルタ式」というのはどうだろう、と考えました。

 つまり、人間の子には長めの通過儀礼として、旅・冒険が必ず課される
 ……とするのです。

 スパルタ式というと、新生児は虚弱と見られればその時点で捨てられ、男子は
7歳から家を離れ共同生活、12歳から18歳の成人まで厳しい訓練が課され、
兵教育の一環として国有奴隷の襲撃・殺害も奨励される――みたいな血生臭くて
おっかない感じの制度ですが。
 おとぎ話感・メルヘン感を重視したい『妖精郷の住人たち(仮)』では、もちろん
ずっと ゆるめでやさしい感じにするわけです。

 
 「妖精郷」のニンゲン領域に住む人間たちが共有する慣習として、子が一定の
年齢に達すると、家を出なければならない。
 そうして見聞を広めつつ自力で暮らしを立て、定められた年数を過ごしたら、
大人と同等の扱いを受けるようになる。大抵はその間に自らの分や進む道を見い
出しているであろうから、以後は各々の生き方に邁進すれば良い。

 
 ゲームのキャラクターは基本的に、この通過儀礼の只中にある若者である、と
いうことにして、成人までの日々を生きていくためにいろいろ旅してもらおうと。

 「制度化された巣立ち」といった感じの、ファンタジィでは割とよくあるやつ
です。『魔女の宅急便』なんかもそうですね。
 ボードゲーム『エルフェンランド/Elfenland』は、エルフ族の若者らが成人の
儀式としてエルフ国の諸都市を巡るという、まさにこのテーマでゲーム化されて
いるものです。

 この形式を『妖精郷の住人たち(仮)』に背景設定として導入すると、いろいろ
メリットがあります。

 
 

◆「ゆるめなスパルタ式」のメリット/それはどんな社会?

 キャラクターを使い回しながらいろいろなゲームを横断的に遊ぶ、というのが
特徴の『妖精郷の住人たち(仮)』において、この「ゆるめなスパルタ式」を採る
メリットとは。

 まず、ゲームを開始するときに話が早いですね。
 プレイヤー/キャラクターには「成人修行の旅の身である君たち。今日も今日
とて、今日明日の食い扶持のために何かせねばならない」てことで、その日遊ぶ
ゲームの中にいきなり飛び込んじゃえます。
 そして、キャラクターがなんでもやってみていい自由があります。
 成人修行中のキャラクターの行動目的は、とにかく徒手空拳から暮らしを立て
ていくこと。そのためにすることに制約は(まぁ世界のモラルに反しない限り)
ありません。いろいろな人間活動を様々なゲームとしてプレイできる『妖精郷の
住人たち(仮)』を遊ぶに打ってつけの身の上です。

 成人修行の身であることから必然的に、キャラクターが若いのが基本、という
のもメリットと思っています。
 ハードな荒事に身を投じたり、仕事で社会を動かす現場だったりでは、求めら
れるのはプロであって 若いヒヨッコは概して役立たずの足手まといとして扱わ
れるのが普通でしょう。でもここでは少年少女たちは、若輩だろうがなんだろう
が、仕事も戦いも彼らが彼ら自身のためにやらねばならないことです。
 日本のRPGでは、年経たプロの集団よりも 若者らによる冒険が求められると
思うので、ヒヨッコ集団に必然性があるのは良いことだろうと思うのです。

 
 こうした設定は、背景世界がどんな場所か、の紹介・説明にも寄与します。
 旅・冒険することに寛容な社会だ、という世界観が感覚的に強化されますし。
これは、移動を制限された抑圧的な社会ではないということ。
 旅・冒険というのは一部の変わり者の所業ではない。その世界では誰もが通る
道なのだから――というわけです。

「若き彷徨い人」が誰にとっても「いつか来た道」であるなら、迷えるキャラク
ターたちに対して、社会/大人といった周囲のサポートを ある程度望んでいいと
いえるかもしれません。少なくとも彼らに悪さしようと考える者はかなり稀では
ないでしょうか。とはいえ修行であることも百も承知でしょうから、安易にすべて
を解決してしまうような助力を与えられることも また無いでしょう。

 一方で、修行の身であり 何かのプロとはいえない彼らには、何か手伝い仕事を
しても およそ大報酬などは望めないところです。上から報酬を吹っ掛けられるよ
うな立場にないので、基本的に常に困窮しているはず。
 一宿一飯のためだけにでも、危険に挑まなければならないこともあるでしょう。
 逆にいえば彼らは、なにかで莫大な財を得て 旅の動機を失ってしまうような
心配もほぼ無いといえます。

 彼らの旅は、提供するゲーム群がフォローする範囲内で何をしても自由。
 ニンゲン領域だけで小さくこなす者もいれば、「妖精郷」深くに踏み込んで、
すごい経験をする者もいることでしょう。
 とにかく個々の才覚を活かして生き抜くことこそが大事です。
 キャラクターが成人してからも、その進路がゲーム群のフォロー内ならば続けて
遊ぶこともできます。

 
 
 

ワールドイメージをつくろう・6

 

 
 構想中のRPG的ゲーム群『妖精郷の住人たち(仮)』。
 舞台となる冒険世界のイメージをぼんやり描いております。
 とっととひと段落させて実際のゲームに手をつけたいがもうちょっと。

 今回は、この冒険世界に存在する「魔法」について。

 
 

◆ままならない不思議なもの、それが魔法

 ファンタジィ題材なので、魔法・魔術は まぁ有るだろうとして、ゲーム内で
どう描き出すかは考えどころです。
 全体的に「おとぎ話感・メルヘン感」をやや重く見てファンタジィ性を押し出
していけたらなぁ、というのが目標でもあるので、魔法・魔術についてもそう
いう方向性で行きたいところです。

 そういう狙いで考えますに、いかにもゲームっぽい「便利で確実な魔法」と
いう扱いかたは避けた方がいいような気がします。
 ゲームでプレイヤーらが活躍するためのシステムとしての魔法というと大抵は、
しかるべき対象に用いればほぼ確実に発動し、人の身では普通得られない大きな
効果をほぼ確実に、想定されたとおりに発揮してくれるもので、使用の枷となる
のは回数制限等……と、便利な機器や重火器のような扱いだったりしますが。
 おとぎ話感・メルヘン感のためには、むしろ逆を行くべきなのでは。
「利便性からはかけ離れた、不確実で思わぬことも引き起こす、たまーに助けに
なってくれるビックリ現象」。こういうのこそ魔法っぽくないでしょーか。

 てことで『妖精郷の住人たち(仮)』の各ゲームにおける魔法はそういう感じで、
とらえどころのない面が多く不思議でちょっと怖い、まさに「魔の法」なイメー
ジで組み込んでいきたいと思うのです。

 
 

◆魔法に触れる機会のほどは

 『妖精郷の住人たち(仮)』の世界の人々にとって、まったくままならぬ神秘の
現象である魔法は基本、縁遠いもの。
 むしろ妖精や魔物の分野で、人間と違いファンタジックな存在であるかれらは
魔法・魔術によく通じ、いろいろな形で行使することでしょう。

 この世界で普通の人間が魔法に触れることがあるとすれば、たまたま妖精や
魔物、魔法的な場所に接近してしまった時でしょう。いたずら妖精に出会って
魔法でちょっと騙されるとか、魔物のふるう魔法で捕らわれて襲われるとか。

 そんな魔法だから、人間社会で理解・行使されることはあまり無いでしょう。
 魔法的現象やその力はニンゲン領域にとって、「妖精郷」の脅威が侵入して
くることであり、できれば遭遇したくないことなはずです。
 まれにそうした常識を外れた者が人里で魔術を見せたりすれば、恐れから積極
的に攻撃されたりはしなくとも、「できればどこかへ行ってくれないものか」と
いう扱いを受けるのは仕方のないところでしょう。

 だから仮にプレイヤー扮するキャラクターが何らかの魔術を身につけたとして、
ゲーム中、ニンゲン領域でそれを行使する時は、そうと知られないよう気をつけ
た方がいいかもしれません。

 
 そんな環境下にあって、人間の身で「魔法・魔術の道を追究しよう!」なんて
考えるのはもうかなりの変わり者だと思われます。
 ロークの学院とかホグワーツ魔法魔術学校とかみたいな ありがたい場所など
無いでしょうし。
 そんな魔法探究者たちはおそらく、恐れられる/利用されることを避けて、
人と距離をとるように生きているのが大半なのだろうと想像できます。人里離れて
「妖精郷」の方へ踏み入る冒険をしている時に、そうした人に出会えることがある
かも。
 そして彼らが追究する魔法・魔術というのも、「魔法でできることの範囲やその
効果・威力の拡大」みたいな実効的・即物的なことではないのでしょう。
 きっと魔法が立ちあらわれるその道理や世界のメカニズムを明らかにしたい
欲望がまず有り、実効的な術などはその手段であり副産物に過ぎないのです。
 昔ながらのファンタジィ小説ではお馴染みな構図ですが、ゲームでは最近むし
ろ珍しい光景な感じがします。

 
 ……と、ここまで想定した様な魔法環境にあって、プレイヤー操るキャラクター
たちが ゲームの中で魔法を得て行使することがあるとしたら、どんな風に機会が
生まれると想像できるでしょうか。
 ゲーム群の一つとして「魔法を追究するテーマのゲーム」がいずれ作られれば、
その中では当然キャラクターは魔法探究者として振る舞うでしょう。ではそうで
ない、旅や冒険に日々を過ごすようなキャラクターが魔法を使うには?

「キャラクターレベルが上昇すれば自動的に新しい魔法が身につく」ような便利
すぎる形は『ファンタジィの「魔の法」なイメージ』からかけ離れてしまう気が
するので避けたい方針……というのは最初に述べたとおりですが、ではどんな
考え方で行けばそんな「ままならない不思議なもの」感そのままにゲームルール
に取り込んでいくことができそうなもんでしょう。

 パッと考えられるのは、こんな感じ?

 
【魔法的な力を帯びた物品を得る】

 わかりやすいマジックアイテム。
 おとぎ話で普通人が魔法の得るといったらまずこれですね。
 妖精や魔物の領域で魔法の物品を手に入れて、その品の力を引き出すだけ。
 想定される中ではきっといちばん確実で便利なパターン。
 ゆえに独自性も何もなくて「ふーん」てなもんですが。

 
【「妖精や魔物の領分に触れる」ことで、一時的に「魔法を帯びる」】

 もって回った小難しい書き方になってますが。
 魔法的な力を帯びた何か(物とか場所とか)に触れたり係わったりすると、
 その力が一時的にキャラクターに宿って 少し魔法を使えるようになる……
 ……なんていうのは良いんじゃないでしょうか。
 魔法に触れる機会を伏線としての、「いざという時に発現する思わぬ助力」
 としての魔法、という おとぎ話の流れ的なイメージで。

 『Roads to Lord』シリーズとか、あと『Call of Cthulhu』シリーズなんかも
 そういうスタイルで魔法を扱ってますね。
 『Call of Cthulhu』では魔法の獲得元はおもに魔道書ですが。

 キャラクターに[魔法を帯びる]才があったり そうした経験を多く重ねると、
 得られる/操れる魔法の力、それを御せる能力 は拡大していく……とか。

 
 こんな感じで魔法を得られる/使えるようにゲームが作られていれば。
 「妖精郷」を冒険するような冒険者キャラクターはおのずと妖精や魔物に接近
する機会が増え、結果として普通の人には縁遠い魔法を得やすくなりますね。

 
 
 

ワールドイメージをつくろう・5

 

 
 構想中のRPG的ゲーム群『妖精郷の住人たち(仮)』。まだまだぼんやり。
 目下、具体的なゲーム作りの下準備として、舞台となる冒険世界のイメージを
ぼんやり描いてる段階です。詳しくは過去記事を。

 今は、広大な妖精世界の中にポツンと存在するニンゲン領域の社会や暮らしの
イメージについて、楽しげな冒険の舞台として・各種ゲームを作っていくのに
適したワールドとして、いいかんじの形を探っています。

 今回は、この冒険世界に住む人間たちにとっての、宗教の扱いについて。

 
 

◆宗教とその“実効”についてどう考えると良い?

 「いわゆる」とか言われがちな西洋風ファンタジィ世界にあって、神とか宗教
とかの存在はわりと重要になる要素で、その設定ひとつで、その架空世界の様相
や「色」が定まったりすることもあります。

 冒険世界全体を単一の宗教が覆っているのか、複数の宗教観・体系があるのか。
 一神教なのか、多神教なのか。どのように信仰されていて、それが社会や生活
慣習の中にどう組み込まれているのか。

 そして何より重要なのがこれ。、

 その神・宗教の力は、その世界において“実在”するのか?

 神様やその力が本当に存在して、人々の「現実」として世界に作用しているの
かどうか。

 神(々)が人々の目前に実際に姿を現したり、「神の力」ってことが明らかな状態
で奇跡や天変地異を起こしたりするのか。
 こういうのをやられたらもう、人々は神の実在を疑う余地など無いし、ひれ伏す
ほかかありません。
 ゲーム的には定番パターンとして、聖職者のキャラクターが「神の助力」のよう
な独自の魔法的パワーを発揮するのかどうか、というのも重要ですね。いわゆる
僧侶系魔法とかいわれるやつ。回復系多し。デジタルゲームでは減少傾向ですが。

 ともあれそういうことで、このへんは方向性を定めておきたいところ。

 
 

◆ゆるめの信仰はありつつ神の実在は曖昧にしときましょうか

 ゲーム的都合からいえば、人間社会に宗教勢力は在っていいと思います。
 「権力闘争ゲーム」などを作る際に社会勢力のひとつとして存在感を発揮し
たり、冒険全般において情報や知識の供給源になってくれたり、人の集まる場
として舞台になってくれたりと、なにかと便利が良さそうです。

 一方で、神(々)の実在が証明できてしまうような“神の実効”にもとづいた
宗教は、この世界の人々には似つかわしくないように思えます。

 “神の実効”が現実にある世界を想像するに、人々の暮らしも、プレイヤーさん
の遊ぶ冒険も(つまりゲームプレイのあり方も)、すべて神の意を窺いながらの
ものになってしまいそうなので。『ルーンクエスト』みたいな。
 まぁ“神の実効”は有りつつ“神の意”を緩く曖昧にすることでそういうのを
回避してる例もありますけども。

……そう考えると、
「この冒険世界には 誰の目にも明らかなような“神の実効”は無い」
とした上で、人間社会には
「日常に浸透したユルめの信仰と、それを指導する宗教勢力がある」
……というくらいの形が望ましいでしょうか。

 「日常に浸透したユルめの信仰と、それを指導する宗教勢力」の塩梅のイメー
ジとしては、古代ギリシア、ローマとか、あるいは現代日本の「神様仏様」な
感覚とかが近いかも。
 となると多神教かな。自然崇拝と民族起源説話から来た神話があるような。

 
 で、人々の信仰のあり方とはまた別のこととして、「強大な超存在」としての
「神みたいなの」は世界に実在してていいとは思います。
 表立って現れたり力を振るったりすることは基本無く、稀に奇跡や天変地異の
発生源等となる存在として。
 こうした神秘的な「強大な超存在」「神みたいなの」は、人間たちよりむしろ
広大な「妖精郷」に棲む妖精や魔物たちがよく通じていることでしょう。

 プレイヤーが操るキャラクターたちも、「妖精郷」を冒険してその深奥に踏み
込めばいずれ、そうした存在の一端に触れることがあるのかもしれません。

 
 
 

ワールドイメージをつくろう・4

 

 
 ぼんやり構想中のRPG的ゲーム群『妖精郷の住人たち(仮)』。
 どんなゲームにしたいってのさ、「ゲーム群」って何なのさ、というあたりに
ついては、よろしければちょっと前のコンセプト周りを書いたものを見てやって
くださいませ。

 今は具体的なゲーム作りの下準備に、舞台となる冒険世界の基礎的イメージを
ぼんやり描いてるところです。
 ワールドイメージは この段階であんまり詳しいところまで突っ込んで作る気は
なくて、ある程度いい頃合いのところまで進んだら実際のゲーム作りに進んでし
まおうと思ってます。
 むしろゲーム各々の方から要求として「冒険世界この部分はこうあって欲しい」
ていう事柄がきっといろいろ出てくるはずですから。

 前回は、冒険世界の中で「ニンゲンが自分らで概ね支配できる、ニンゲンたち
主導の領域」=ニンゲン領域の広さ・サイズのイメージについて考えました。
 冒険世界全体をヘロドトスの世界地図くらいのサイズ感覚で捉えると決めて、
ニンゲン領域はその中におけるギリシア世界くらいの広さでいこうということに。
 他の地域はすべてヒトの支配の及ばない、さまざまな驚異・驚異とファンタジィ
要素で満ちた妖精領域です。

 
 今回からちょっと考えてみたいのは そのニンゲン領域の、社会のありようや
人々の暮らしのイメージについて。文化とか技術とか生活とか、はたまた魔法
とか、楽しげな冒険の舞台として・各種ゲームを作っていくのに適したワールド
として、どのような形が適しているもんでしょう。

 
 

◆おとぎ話感・メルヘン感をあまり損なわない社会って

 まず。いきなり下卑た話からですみませんが。
 これから設定していくニンゲン領域社会としては、社会を下支えする層の人々
の中に、痛ましい極貧を強いられているような奴隷や農奴が存在することは、
できれば避けておきたいところです。
「おとぎ話感・メルヘン感」維持のために。

 貧富の差や身分差はあっていい(「権力闘争ゲーム」が作れる土壌は欲しいで
すし、プレイヤーとしても、自らのキャラクターの出世や栄達は目指してみたい
ところでしょう)ですが、災害や戦争のような事態が無いのに常から悲惨な暮ら
しに追いやられているような人々はいない、慎ましやかでも平穏に生きていける
社会であるのが望ましいです。
 たいへん都合のいい話ですが、都合に合わせ世界を思い描くのがファンタジィ
とゆーものでしょう。

 そういうことも考えると、気候的にも温暖で過ごしやすい、耕作に適した場の
が多い土地である、としておくのが良さそう。

 そして、これに更にゲーム的な都合も加味して考えると。

 いくつかの国に分かれる予定のニンゲン領域社会ですが、各国間で民族、言語
の違いはナシとして、おおむね単一の文化を共有してると考えるのがいいでしょ
う。ニンゲン領域内の移動~生活で文化差異の困難が多いのはゲーム的にちょっ
と困ります。そうした困難は、ニンゲン領域の外に出た時に出会うものだと考え
ています。

 ほぼ同じ文化・言語を共有してるのに単一国家になっていないのは まぁ、
「古くは別の民族だった」とか、
「地勢的な理由」とか、
「都市国家が成り立ちで、てんでに発展してきたから」とか、
そういう歴史的が理由があると考えておけばいいでしょう。
 各国間で戦った歴史なども当然あるだろうと想像できます。
 でも、そういう歴史を詳細に作ることはしません。
 ゲームを遊んでいて必要になった時に、必要になった人が必要な分の歴史だけ
そのつど生み出せばいいと思います。

 RPGでは大事な「お金」については、重量でもって価値の決まる秤量貨幣が
使われている、ということにすれば好都合かなと。ちょいと原始的ですけど。
 国や都市ごと違う形態で作られた貨幣でも、冒険者が妖精をだまして巻き上げ
た金銀でも、同じ基準で扱うことができます。

 各国の政治形態などは、国ごとの概要を考える段階で目を向ければいいかなと
思っていまずが、基本は初期的な王国だろうなと。
 その上で全体的に、身分職業の固定圧力は緩めとしておきたいところです。

 
 全体的なテクノロジーのレベルについては、なんとなくなイメージですけど、
西洋風ファンタジィ定番の中世イメージよりは「やや古代」な感じのつもりで
ここまで考えています。先述の貨幣や政治のあり方とかもそのイメージに寄せて
ますし。
 まぁすごく曖昧な、あくまで印象の話なんですけど。

 そしてこの世界は、ゲームの舞台として在る限り「時代」というものは存在
しない、とします。なのでテクノロジーレベルは発展も衰退もせず、国の興亡は
(ユーザーさんの自由で)あってもその風土は不変。
 常に変わらず有る遊び場・冒険世界ということで。
 でないと色々と扱いにくくなるでしょうから。
 たいへん都合のいい話ですが、都合に合わせ世界を思い描くのがファンタジィ
とゆーものでしょうハイ。

 
 
 

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