RPG的ゲーム群『妖精郷の住人たち(仮)』(ただいまぼんやり構想中)。
いまは、具体的ゲーム作りの下準備として、舞台となる冒険世界のイメージを
作ってみようとしてるところです。
前回、とりあえずワールドイメージに込めておきたい要件を並べてみたところ
なので、続いてはそれを、いくらか具体的な地理的概念図に落とし込んでみる
遊びをやってみましょう。
◆要件を満たす世界ってどんなの?/ニンゲン領域
前回挙げてみた世界の要件を軽く確認しますと。
「西洋風ファンタジィ架空冒険世界」で、おとぎ話感・メルヘン感やや高めな、
血なまぐさくない、基本「死なない」感じの世界(にしたい)。
で、同世界設定下で作る個別の各ゲームを、以前に例示したようなテーマの
ものは少なくとも成立させられる世界(にしたい)。且つ、さらなる発展拡張が
できそうな妄想の余地をもあちこちに持っている世界(にしたい)。
……という感じで。
これら要件を満たす世界ってどんな感じ? というのを、モヤッとした地図っぽい
ものにしながら考えていきたいと。
やってみましょう。
まず、プレイヤーが成り変わるキャラクター/その世界の住人は、生物としては
我々と何ら変わらない普通の人類・ニンゲンである、とします。
異質な異種族だとか亜人類だとか魔物だとか妖精だとか、そういう不可思議な
存在は、あくまでキャラクターたちが出会い 向き合う者たちであって、成り変わる
ものではないよ、と。おとぎ話感・メルヘン感の一環としてね。
その上で。
世界の中でそんなニンゲンたちが住んでる領域は、「国家間勢力闘争」ゲーム、
「大規模集団戦」ゲームを成立させたいわけなので、当然いくつかの国家に分か
れている、とゆーことにします。
どのくらいのサイズの領域があるのか? どんな文明を持つ、どんな形態の国
が、いくつあるのが適当なのか?――そうしたことも大事ですがそのへんに注目
していくのは一旦置いておくとして、とにかく「複数国家に分かれた人類の土地が
ある」よ、と。
そして「建築・開拓」ゲームも成立させたいので、その人類圏にはさらに開拓
していける余地をまだまだ残していると。
そんな様子を図にするとこんな感じか。国の数は仮ですが。
これが、この冒険世界で「ニンゲンが自分らで概ね支配できる、ニンゲンたち
主導の領域」である、ということにします。
この領域内については、ニンゲンの存在そのものをおびやかすような脅威と
なるほどの圧倒的なファンタジィ的要素は存在しません。
では、この周囲はどうか。
ニンゲンの領域内だと、ファンタジィ的に安全性が高めで脅威が少ないであろう
代わりに、「ファンタジィ的なものすごい大冒険」もあまり望めないと考えられます。
でも「RPG的ゲーム群」を作ろうって身としては、「ファンタジィ的なものすごい
大冒険」を起こせないような世界では困ってしまいます。困るのです。
なのでそれが起こってくれる場所を、ニンゲン領域の外部に積極的に配置して
いきます。
いやさ、いっそ そういうエリアで外部をすっかり囲んでしまいましょう。
◆要件を満たす世界ってどんなの?/危険な外の領域
「ファンタジィ的なものすごい大冒険」を生み出していけるようにするため、
ニンゲン領域の周囲を 大冒険の発生源でぐるりと囲んでやります。
まず「外洋航海」ゲームは成立させたいので、ニンゲン領域からのある一方
は海に接することにしましょう。
冒険のための海なので、その向こうには既知の異国や貿易航路はまだ存在しま
せん(それらはゲームのプレイヤーこそがプレイを通じて見出していくべきもの
でしょう)。
波の向こうに何があるのかまだ誰も知らない、果てしない大海原です。
そして それ以外の周囲は、すべてニンゲン以外の支配する大地。
妖精や魔物の棲む土地です。
ニンゲンにとってはファンタジィ的に脅威・驚異が大きくて、とても気軽には
踏み込めない領域。
おとぎ話感・メルヘン感高めなイメージなので、こう「恐ろしいオーク軍団が
血まみれの蛮刀振り回しながら、恐怖に震える人間たちを端から肉塊に変えつつ
雄叫びあげて進軍する」……みたいなハードな事件が起こることはあんまり想定
していませんが、基本、人々は恐れて近寄ろうとしないでしょう(それを敢えて
挑んでいくのがプレイヤーの操るキャラクターたちです)。
こうした妖精や魔物の領域は、わずかなニンゲンの領域に較べれば、きっと
人知を超えて果てしなく広大なものです。
優位にあるのはニンゲンなどではなく妖精や魔物たち。
もしかするとこのニンゲンの領域というのは、遠い昔この魔境にたどり着いた
ヒトの祖先たちが、辛うじてほんのわずか端っこにかじりついて得た地なのかも
しれません。
だから『妖精郷の住人たち(仮)』。
まぁ 漠然とだだっ広いスペース用意して ただぼんやり「妖精郷」なんていっ
ても、冒険する意欲なんて湧かないと思うので。追い追い、何かしらニンゲン領
域から見ても目標にできるランドマークとか、冒険心を喚起するような要素を、
あれこれ配していくことになるでしょう。
深い深い森とか。山々とか。ニンゲン領域までつながる河とか。いろいろ。
あと、この「妖精郷」ゾーンの中に、陸路で「べつの領域」へと繋がることを想起
させる「道」とかが“なぜか”存在してても、冒険心を喚起してくれて良い
ような気がします。
誰が何のために作り、その向こうに何があるか、すべてが謎な「道」。
……と、ここまでの内容でできた、ゲーム的に求められる冒険世界の地理的
イメージはこんな感じ。
大枠をぼんやり思い描いてみたところで、今後、ここから更にイメージを足して
いきたいと思います。