記事一覧

バスケットボール編その2

ファイル 117-1.jpg

 

球技ルールで遊ぼう・第3回

 
 

◆前回のおさらい

 選手の「高さ」=身長の要素がすごく大きいバスケットボール。
 ゲームの構造として、チームが強くなるには必然的に、低身長選手を切り
捨ててメンバーの高身長化を進めることが有利になるようになってる。
 これって寂しくねぇ?ってことで、低身長選手にも十分な競技性を付与する
方向にルールや環境をいじるとしたらどんな感じがありそうか考えてみよう、
というのが今回のお話。
(現実的な提言になるように、とかは特に考えてませんが)

「出場メンバーの平均身長が変化するごとに それに合わせて、攻撃するゴール
の高さを変化するようにしたら?」というのを考えてみたのが前回でしたが、
選手の身長格差をやわらげる方向にゴールをいじる方法はもう一つあると思っ
てます。

 ということでコレ。

 ↓

 

◆ゴールをいじって戦術性を変えてみよう・2

 前回の「1」よりこっちの方が話がカンタンです。

 『BUZZER BEATER』って漫画をご存知でしょうか。
 おなじみ『SLAM DUNK』の井上雄彦氏が描いたバスケットボール漫画で、
外宇宙の宇宙人たちにまで拡がったバスケットボールブームの中、その発祥地
である地球勢は一転バスケ後進国になっていた……というところから始まり、
復権を目指す地球人チームが結成されて宇宙人チームと戦っていくストーリー
なのですが。

 この『BUZZER BEATER』、地球人チームのメンバーとして、チャチェという
15歳の少女が加わります。小柄で細身で非力、およそ選手としては不利しか
ないような彼女。それがなぜ、屈強の異星人たちに挑むチームに加わることが
できたのか?
 ここにひとつのオモシロがあって、この世界のバスケットボールには現実
の競技と異なるルールが加えられているのですが、その最たるものとして
「特別ゴール」というものがあるのです。
 通常の倍の高さにもうひとつ、特別なゴールが設置されていて、そこへの
シュートに成功すると一挙に10得点!という驚異の追加ルール。
 チャチェはこの「10点シュート」に特別の才があって、チームの得点力と
して迎えられたわけです。

ファイル 117-2.jpg

 これ、漫画としては「10点ゴールってなんだよそれ(笑)」という突っ込み
笑いポイントっぽい側面もあるのですが。
 でも問答無用で身長格差の是正になるアイデアです。
 多少デカいのなんだのが関係ないくらいに「めっちゃ高い」のなら。

 問題としては前回の「1」と同じく、新しいゴール設備を作らなきゃなら
ない環境とコストの厄介さがありますね。
当然これも「一定レベル以上の公式競技のみ」てことになっちゃうでしょう
けど、それにしても「通常の倍の高さ」って、設置できる体育館設備がどれ
ほどあるものか。「天井たっか!」ていうくらいの所でないと。

 
 

◆まとめ

 つまるところ。
「高さ」で難易度を作り出してる球技で、選手の身長による競技能力格差が
大きすぎる場合、ルール改変で対応するには2通りの方法が考えられると。

 格差要因の「高さ」位置(バスケットボールの場合はゴール位置の高さ)
を、ゲーム参加者から平均をとるか、選手の身長差などぜんぜん問題になら
ないくらい高い位置に再設定するか。

 思えば、現在のバスケットゴール位置も、そもそも元を辿れば「フツーに
考えて誰の手も届かない場所」として設定されたんじゃないかな、と思え
ます(アリウープを是とするルール解釈とかが後付けな感じなのも、それを
窺わせます)。
 そうだったものが「過剰にデカい人間を探して集めてくる」という行為で
克服されてしまったと。
 ならば、元の意図に従って設備側を改めればよいのでは。
 超巨漢の手が届かない高さになっても、放られるボールはものともしない
でしょう。

 
 余談。
 同じように「高さ」で難易度を作り出してる球技に、バレーボールやその
類似競技があります。が、こちらはバスケットゴールと違って 高さ要因たる
ネットを両チームで共有するので、今回と同じような形での身長格差是正は
ちょっとムリですね。
 別の方法が要るでしょうが、これは難しい。