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『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・6

 
 
前回よりつづき》

 
《第8手終了時》
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 前半4分、《赤》が[Spr]と[Dri]との連携で《青》の自陣左サイドを
崩しにかかろうという状況の中、《青》はどう受けて立つか。前回はまるまる
これについて検討し、いよいよ《青》の第9手です。

 
  

●前半5分/第9手

 《青》の第9手。
 さまざま手を探った上で、《青》は[GK]を前に出して相手の動きを牽制
することにしました。
 [GK]で《赤》[Mov]に寄せつつ、同時に[Dri]、[Fig]によるペナルティエリア
への進入にプレッシャーをかけます。
 時間が1分経過して、前半5分となります。

 
 

●前半5分/第10手

 《赤》の第10手。
 先の《青》第9手によって、《赤》としては右サイド[Dri]による攻撃が
ちょっとやりにくくなりました。
 でも慌てずに。ボール保持者への《青》のプレッシャーはまだ無いので、
じっくり攻撃を組み立てればいいことです。
 遅攻ならば、ここはひとつ[Pas]に活躍してもらいましょう。

 [Pas]を左斜め前方へ一歩。《青》コマのチェックを受けない位置に移動
します。これで《青》は、[Pas]に一手で接することができなくなるわけです。

 そしてそのまま、[Spr]から[Pas]にパスを送ります。

 [Pas]コマの特徴は、そこから送ったパスが「必ず通る」ことです。
(ボール交換中、相手はパス送り先の選手からボールを奪うことができません)

 次手で[Pas]が安全にパスを受けられれば、[Pas]を起点に攻撃を開始できる
ので良し。《青》が[Pas]をマークしようとする動きを見せたなら、[Spr]に
ボールを戻してまた別の手を考えればいいことです。[Pas]に釣られて相手が
さらに隙を見せてくれたらしめたもの。
 時間は進めず。

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●前半6分/第11手

 《青》の第11手。
 《赤》[Pas]にボールが渡れば、次手にはおそらく《赤》前線の選手に
「必ず通る・奪えないパス」が飛んでくるでしょう。
[Mov]や[Fig]にパスを送ってシュートチャンスを狙ってくるか、左サイド
(《青》の右サイド)にいる[Dri]にパスして、こちらからの突入も窺って
くるか。俄然 選択肢が増え、主導権はいよいよ完全に《赤》のものになって
いくと予想できます。

 《青》は、まずは《赤》[Pas]がやりにくくなる状況を作ることが重要だと
考え、じぶんの[Pas]コマを寄せておくことにしました。一手で《赤》[Pas]
に接触できる位置です。
 [Pas]コマは パスを送る先では相手の妨害を受けませんが、その時[Pas]
自体は無防備です。[Pas]能力に対抗するには、[Pas]コマそのものへの
チェックを欠かさないことが最も有効といえます。
 時間が経過し前半6分に。

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●前半6分/第12手

 《赤》の第12手。
 《青》[Pas]がポジションを移したことで、《赤》[Pas]の自由はちょっと
制限されました。それでもなお[Pas]にボールをキープさせて攻撃する道は
あるかもしれませんが、位置が自陣側ということもあり、《青》の巧い対応で
ボールを奪われると危険なカウンターを浴びる可能性があります。
 ここは《青》[Pas]が動いたことを逆利用して、さらに攻撃ルートを増やす
ことで相手守備を揺さぶりましょう。

 パス交換中のボールはひとまず右サイドの[Spr]に戻して、逆側左サイドの
[Spr]を、右斜め前方へ移動します。
 これで、左サイドの[Spr]も敵陣に突入する正面の空いたルートを得たこと
になります。時間は進めず。

ファイル 28-4.jpg

 [Spr]の正面を空けるには、他に[Spr]前方にいる[Dri]の方を移動させる
方法もありますが、《赤》はここでは[Spr]を動かすことにしました。
 [Spr]の位置がそのままでは、上下移動しても《青》の[Spr]によってずっと
追従できる位置関係にあること。そして正面ルートが開けたとしても、《青》
としてはアウトサイド側の[Dri]/[Spr]どちらでもそれを塞ぐことができて
しまい、守備陣をゆさぶるメリットがあまり無いと思われること。そのあたり
が理由です。

 
 
《第12手終了時》
ファイル 28-5.jpg

 《赤》の攻勢がじわじわ強まりつつ続きます。

 
 
《つづく》