《前回よりつづき》
《赤》がボールを奪い、自陣最終ラインの位置まで下げました。
ふつうならばボールキープのための安全策でしょうが、それを狙っている
《青》の選手コマがひとつ、すぐそばに控えています。
《赤》ゴール前での攻防が始まります。
●前半23分/第45手
《青》の第45手から。
第43手で《赤》最終ラインにじわりと迫っていた[Fig]コマが動き出します。
前進して《赤》最終ラインに挑みかかった《青》[Fig]が、競り合いによって
《赤》[GK]に迫ります。
そしてボールを奪うと、そのまますぐにサイコロシュートを試みます。
《青》がサイコロを振ります。
1の目が出ればゴール=得点です。
シュートは失敗です。
時間は前半23分に。
《赤》の[GK]にボールが渡り、《赤》の手番となります。
●前半23分/第46手
[GK]がボールを得て自分の手番になった《赤》ですが、事態は特に好転して
いません。
[GK]が移動可能などの位置に動いても(また隣接する[Fig]がボールを受けて
動いても)、状況は《青》の[Fig]または[Spr]が必ずボールを奪い再度シュート
できる形になっているからです。
リプレイ第9回で自分が《青》に対して仕掛けたことを、転じていま自分が
やられることになってしまいました。
前線に居座る[Fig]コマの厄介さを、《赤》もここで体感しています。
こうなっては、以前の《青》と同じように対処するほかありません。
すぐに次の次のシュートを避けることはあきらめ、とにかく延々と連続シュー
トを受ける事態になるのを防ぐことです。
しかも以前の《青》の場合より状況はさらに悪く、自陣ペナルティエリアは
ほとんどのマスが、事実上《青》[Fig]コマの足が届く状態にあります。これは、
ペナルティエリア内を固めるいくつもの味方のコマが、《青》[Fig]が競り合い
をする「足がかり」として災いしてしまっているためです。
有り得るだろうさまざまな動きから考えるに、《赤》はどうやら、少なくとも
2次攻撃(2本のシュート)までは甘んじて受けることを覚悟しなければならない
ようです。
被シュート2本に留める手があったことは、この状況からすればまだ幸運だった
かもしれません。
とにかく《赤》がやるべきは、2~3手かかってでも、自チームの[GK]と
他の味方コマから、厄介な《青》[Fig]を遠ざけることです。
結果、《赤》の動きはこうなりました。
時間は進めず。
この位置に[GK]が移動すると、《青》がまたすぐにボールを奪ってシュートする
ためには[Fig]コマのマンマーク移動で《赤》[GK]を追わなければなりません。
結果として《赤》は、もう1本のシュートを受ける代わりに、次手での[GK]コマ
の逃げ先を得ることができるわけですが……