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『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・26

 
 
前回よりつづき》

 

●前半32分/第64手

 《赤》の第64手。
 前の手で行ったパス交換は、そのまま[Spr]から[Bal]へとボールを移しました。
 そしてさらに、[Bal]から[Pas]へと受け渡します。
 これで[Pas]は、その特長である「必ず通るパス」をフリーで送り出すことが
できる態勢になりました。
 (直前に[Pas]コマを一歩後退させたのは、《青》[Bal]による[Pas]への
  チェックを、マンマークも含めて振り切るためでした)

 この状況をどう活かすか。
 最前線にいる[Mov]にパスを送っての攻撃は、《青》のオフサイドトラップを
かわしつつ効果敵なシュートにつなげるのがやや難しそうです。
 そこでまた別の攻撃を狙ってみます。

 左サイドの[Dri]を一歩前進。そこに[Pas]からのパスを送り込みました。
 [Dri]コマには《青》の[Spr]が隣接していますが、[Pas]から発したパスは
必ず通るので、《青》はここでボールを奪うことはできません。
 時間は進めず。

ファイル 59-1.jpg

 
  

●前半33分/第65手

 《青》の第65手。
 ボールを奪えない態勢で相手が自陣ペナルティエリア進入を狙っているならば、
妨害するにはその進路を途中で塞ぐほかありません。
 《青》主観で右サイドの《赤》[Dri]の進路を遮ることができる選手コマは、
《赤》[Dri]そばの[Fig]、あるいは[GK]があります。
 《青》はさしあたり、[GK]を右に振り向けることで《赤》[Dri]のドリブル進入
を妨げる形をとりました。
 時間は前半33分に。

ファイル 59-2.jpg

 
 

●前半33分/第66手

 《赤》の第66手。
 左サイド[Dri]からのペナルティエリア突入路は妨害されましたが、《赤》は
動じずに次の手に変化します。

 まずは前の手で行ったパスによるボールの行方を確定しますが、ここでボール
保持者を再度[Pas]とします。[Dri]へと送ろうとしていたパスを、状況を見て中断
した格好です。

 そして、左後方にいる[Spr]を斜め前方移動させた上で、[Pas]からは先ほどとは
逆、右サイドの[Dri]にパスを出します。

ファイル 59-3.jpg

 《青》[GK]が空けた進路を、右の[Dri]でもう一度狙って見せようという形です。
且つ、[Spr]を移動させることによって正面前方への進路を作り、「この後また
《青》[GK]が動いたら、この[Spr]でもペナルティエリアを狙いもするよ」という
姿勢も見せて圧力を増しています。
 時間は進めず。

 
 

●前半34分/第67手

 《青》の第67手。
 ボールが再び逆サイドに振られて対応を迫られている《青》ですが、ここは落ち
着いて また[GK]を戻して《赤》[Dri]の進路を塞ぎます。
 時間は前半34分に。

ファイル 59-4.jpg

 
 一見、《青》は《赤》の揺さぶりに振り回されるまま ―― という風にも見えます。
 しかし、このように《青》がひたすら[GK]で《赤》の進入に手当てし続けるよう
な後手に回った形になったとしても、得点をリードしている《青》にしてみれば、
試合時間が徒に消費されていく分、実はありがたい……という面もあるのです。

 このように割り切った対応を《青》がしてくると、《赤》としては ある種
より「凝った」攻撃を作ることが求められてきそうです。

 
 
《つづく》