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『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』自由配置の例

 
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 進行中の対局リプレイが後半15分まで進行しているということで、ここでまた
ちょっと小休止を入れましょう。
 今回は、以前に紹介しました自由布陣プレイのための選手配置例を、サンプル
としていくつか取り上げてみます。
 布陣のメリット、デメリット合わせて紹介しますので、考え方の参考にしつつ
狙っていきたい戦い方にマッチした配置をぜひ作り出していってください。

 
 

■例1・基本ゲームの配置に近づけるための布陣

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 自由布陣プレイでも敢えて基本ゲームの初期配置に近づけた形で戦いたい、
という場合、考えられる初期配置はだいたいこのような形になるでしょうか。

 [GK]及びバックラインを成す[Fig]×2と[Spr]×2、それと[Bal]、[Pas]は
基本ゲームでも自陣側の初期配置なので、そのままの位置を再現して置くことが
できます。

 残る[Dri]×2、[Fig]、[Mov]は、基本ゲームでの初期配置が敵陣側なので
試合を開始してから前方へ動かしていく必要がありますが、[Fig]以外のコマは
いずれも1~2移動で基本ゲーム初期位置まで進出することができます。

 [Fig]をセンターサークル正面に置いているのは、相手キックオフ時に初手で
いきなり[Spr]によるペナルティエリア進入~サイコロシュートの攻撃を受ける
対局リプレイで試合開始時に《青》チームが行った攻撃です)のを防ぐため
の措置です。

 基本ゲーム初期配置に近いだけに、攻守にバランスのいい戦いができるで
しょう。ただし、独特の極端な配置で一発を狙ってくるような配置には、
時に脆さを見せてしまうこともあるかも知れません。

 
 

■例2・カウンター重視の前がかり3バック

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 模様を描くように左右対称に配された、一気に前に出て行くパワー重視の
初期配置です。
 基本ゲームでは[Pas]コマがスターティングメンバーに入っているところ、
それを[Fig]コマに代えています。

 最終ラインは、中央の[Bal]に古風ながらスイーパー的役割を課して その
左右に[Fig]を置く3バック。これを、全体的にやや高めの位置を取らせます。
 危険があればすぐにバックライン全体で一歩後方に下がることも可能。
 また[Mov]さえ移動させれば、バックラインをさらに前へ一歩進めることも
できます。

 他の選手コマたちは、積極的に相手陣内に入っていくよう最前方の列に並べ
られているわけですが、その並びには、試合開始から少ない手数で相手ゴールに
迫って行きたい意図が込められています。
 両側の[Dri]×2、中央寄りの[Spr]×2と、長い距離を動ける4つのコマが
相手ペナルティエリアを指向。試合が始まって もしこれらの突入路がどれか
開いていたら、ボールを預けて一気に狙っていけるでしょう。
 相手ボールでの試合開始でも、キックオフする相手コマを初手から積極的に
追って奪いに行ける態勢になっています。

 そして、前方に密集気味の選手コマたちが相手[Fig]コマの競り合いに利用
されにくいよう、コマの隣接配置は少なめです。

 [Dri]コマ、[Spr]コマの前への進路が、予想される相手の配置によって遮ら
れると思えたら、それらの初期位置をこまかく調整すると良いでしょう。

 守備面では、バックラインの両サイドをやや広めに開けており、[Spr]コマ
等によるそれらの監視もできない形なので、これらの場所を相手にうまく
使われないよう気をつける必要があるでしょう。

 
 

■例3・極限の守備ラインの高さ オフサイドを利用して守る

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 ディフェンスラインをめいっぱい高い位置に置いて、オフサイドを積極的に
利用した守備をしようという意図の初期配置です。
 守備陣を後方に下げる必要が出た際にも、「ディフェンスライン上下」の
移動ですぐに戻ることができます。

 中盤~前線に向かわせるための選手コマもすぐ一列前にいるので、最終ライン
の選手コマ数を増減させたり、コマ種の構成を変化させることもすぐにできる、
便利な布陣でもあります。

 活かし方としては、試合中の[Bal]コマを、どのあたりに定位置を定めて
使うかが重要です。
 ディフェンスラインに近い高さに置いて、突破をされないよう守備ラインの
穴に蓋をする役目を課すか、あるいは前方に出して、高い位置で危険の芽を摘む
役割を担わせるか。
 相手の出方も考え合わせつつ、堅固な守備を作りましょう。

 相手[Spr]による「開幕キックオフからのペナルティエリア進入~シュート」
という攻撃が想定される場合については、[GK]を定位置より一歩前に出すことで
差し当たりの対応策としています。

 この布陣で序盤に注意すべきは、試合開始時点で選手コマ間での隣接が多い
ことです。これを相手[Fig]の競り合い能力などにうまく利用されないよう、
試合が始まったらうまく移動させて、危険な場所で隣接している選手間の位置を
離すようにすると良いでしょう。

 
 

■例4・長いパスを効果的に使うことを狙う布陣

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 [Pas]コマ×2を後方に置いて、そのパスを活かすことを狙った布陣です。
 相手の守備圧力が弱い場所で[Pas]に安全にボールを持たせ、その「必ず
通るパス」を最大限に使った攻撃をしていこうと意図しています。
 必然、カウンターの色が濃くなる形といえるでしょう。

 相手コマが[Pas]に隣接して監視下に置かれると狙いが成立しなくなって
しまうので、[Pas]の傍には[Fig]などを配置して、相手コマを近づけないよう
支援してあげましょう。

 2つめの[Pas]コマが入って守備的な位置に置かれるので、代わりに[Bal]が
スターティングメンバーから外れています。
 [Bal]が居ないことで守備面に不安があるようなら、[Mov]や[Dri]に代えて
フィールドに入れておくのも一つの手かもしれません。

 
 攻撃の起点は後方の[Pas]だ、と初めから決定したスタイルなので、前方に
出る選手コマたちのするべき仕事は、

  ●まずボールを奪って確実に[Pas]に戻すこと

  ●[Pas]がボールを持ったら、短い手数でシュートを狙える位置に移ること

 ……となります。

 ボールを奪いに行くには、味方選手と距離が近い状態で相手コマに仕掛けて
いくのが有効ですが(奪ったボールを味方と受け渡しできるので)、そうすると
自ずと密集が生まれやすくなります。

 対して[Pas]のパスで攻撃に行く際には、パスは必ず受けられるわけなので、
とにかく効果的なシュートを撃てる位置(簡潔にいえば相手ペナルティエリア
内)に、ただちに移動することが肝心です。
 こうした「集合と散開」が大事だということになりますが、これこそ、
現実のサッカーでも動きの重要な基本要素と言われていること。実際の競技での
教訓を行かすことができます。

 
 
 
 ――以上、今回 取り上げた4例は、比較的オーソドックスに、サッカーを
やろうという意図で作られた布陣です。
 次回は対局リプレイが後半30分になるあたりで、今度はゲームとしてより
極端な攻略を狙った布陣サンプルを紹介したいと思います。
 またどうぞよろしくお願いします。