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『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』自由配置の例・3

 
 ファイル 82-1.png

 前回に続き、自由布陣プレイのための配置サンプル
をさらにご紹介します。

 今回は「極端に攻撃的な配置」2つです。

 
 

■例7・一挙突入狙いの長距離砲シフト

ファイル 82-2.jpg

 
 極端な攻撃意図の配置例です。
 [Spr]・[Dri]といった、長い距離を一気に進むことができるコマを駆使し
て、素早く敵陣深くを突いていくことを狙っています。
 そのため[Spr]、[Dri]共に、めいっぱいの3個ずつをスターティングメン
バーに配しています。

 [Spr]コマは3個ともペナルティエリア幅の内に置いているので、前方進路
に相手選手コマが無ければ、すぐにもボールを持たせて突入~エリア内シュート
を狙うことができます。
 攻撃力としては、ボールを持たなければ長距離移動できない[Dri]に対して
常に大きく上下動できる[Spr]をより重視すべきですが、各[Spr]コマの前後進路
にかすめるように[Dri]を置いてボール受け渡しをスムーズにし、いざという時
[Dri]も威力を発揮しやすいよう配置しています。
 またこれら[Spr]・[Dri]に、[Bal]がその左右移動でボール受け渡しを仲立ち
します。これらの動きが噛み合って、うまくボールが巡る形を作れたら、
相手にはかなりの脅威となることでしょう。

 こうした攻撃力を充分に発揮するには、[Spr]、[Dri]各コマはいずれも、
最終ラインでの守備の役割からは自由でいた方が好都合です。
 試合開始から早いうちの先制パンチが狙いの布陣なので、このような配置を
使うにはとにかく序盤に攻撃を急ぐべきです。
 先取点を得られれば、その先の展開では守備に人数をかけつつ[Spr]などの
カウンター狙いに切り替える等しても良いわけですから。

 
 
 

■例8・力ずくでグリグリ押し込みたい

ファイル 82-3.jpg

 
 最後も、攻撃性を極端に打ち出した配置例です。
 こちらは、4枚[Fig]コマすべてをフォワードとして攻撃陣に突っ込み、
これらの能力で 相手の守備意図などお構いなしに敵陣深くへ進入していこう
という、力押しを狙った布陣です。

 試合開始とともに、とにかく[Fig]各コマを前進させていきましょう。
 前方には一歩ずつしか動けない[Fig]でも、競り合い能力で相手選手コマを
踏み台にすれば、より多く進むこともできます。そして、相手は[Fig]コマで
でもなければ、この進行を止めることはできません。
 このやり方を見て、相手はディフェンスラインを高く上げてオフサイドに
かける守備対応をしてくるかもしれません。そんな場合も、落ち着いて最終
ラインを成す相手選手コマに[Fig]を寄り添わせていけば、機を見た競り合い
でディフェンスラインの裏に抜け出したり、ラインの統率を崩したりする
ことができるはずです。

 
 一方、このように攻撃面でパワーが増している分、当然、守備陣に[Fig]コマ
を置くことができません。これは守備の堅固さにおいて意外なほど影響が大
なので、巧く守ることに工夫や機転が必要になってきます。

 図では、自陣の中央を守るディフェンダーとして[Pas]を起用しています。
これは、一歩ずつながら全方位に対応できる堅実さを買っての選択です。
実際に守る上では、後方の[GK]、前方の[Bal]との連携に常に目を光らせて
いる必要があるでしょう。
 時には、妥協して[Fig]を後方に下げて守備対応しなければならない場面も
あるでしょう。そんな時 後方に下がりやすいのも[Fig]コマの長所です。

 サイドバックの位置には、あくまで一例として、カバー範囲の広い[Mov]と
カウンターを伺う[Spr]を左右に置いています。これらコマ選択や位置関係に
は、図で示した形以外にいろいろなパターンが考えられるでしょう。

 また、交替要員に[Spr]・[Dri]という「足の長い」コマが2つずつ控えて
いるので、タイミング良く交替投入すれば、カウンター攻撃を繰り出しながら
効果的に布陣の意図そのものを転換していくことも可能です。
 極端シフトとはいえ、柔軟に戦うこともできる布陣といえるでしょう。

 
 
 
 ――以上、考え方をより極端にした場合の新たな選手配置例を4つほど
ご紹介しました。

 これらのように攻撃/守備どちらかに特化した布陣で試合をスタートしても、
実際にどう試合を戦っていくかは、それを使う人の考え方によって千差万別
です。
 超攻撃的シフトでスタートして早々に1点をもぎとったとして、そこから
またさらに攻め続けるのか。はたまた一転、選手たちを一気に後方に下げて
守りを固め、逃げ切りを図るのか。
 逆に守備的布陣でいても、相手が簡単に守備網にかかってくれる様ならば、
カウンターの機会も増え、むしろたくさんの攻撃チャンスを得られる、という
こともあるでしょう。
 相手もあってのことですし、当初プランと展開が異なってきたなら、状況に
合わせて柔軟な対応が勝つためには求められるでしょうし、それがサッカーの
面白いところでもあります。