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『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・44

 
 
 自由配置布陣のサンプル紹介を挟んで、対局リプレイを再開させていただき
ます。試合はすでに後半30分を迎えて、いよいよ最終盤です。

 
 
前回よりつづき》

 
《第122手終了時》
ファイル 83-1.jpg

 
 1点ビハインドの《赤》が自陣深くでボールを回しながら反撃のタイミングを
伺い、《青》はそれを時間稼ぎの手を指し続けて妨害する、そんな攻防が続いて
いる後半30分です。
 《赤》の狙いは、[Pas]をフリーの形にしたところで([Pas]からボールを
奪われない形で)前線の選手たちにパスを繋ぎ、それを突破口に連続的な攻撃を
繰り出すこと。対して《青》の狙いは、それを[Mov]による《赤》[Pas]への
プレッシャーで妨害していくことです。

 中盤にいる[Pas]を後方に下げながら[Fig]とパス交換する《赤》、それに対し
ボールに関わる[Pas]・[Fig]両方に[Mov]で睨みを利かせた《青》。
 そんな状況からの《赤》の手番です。

 
 

●後半31分/第123手

 《赤》の第123手。
 [Fig]~[Pas]間でパス交換中の《赤》でしたが、《青》の動きを受けてパス
を一旦中断。ボールを[Fig]が保持する一方、左サイドの相手陣に居る[Dri]を
左斜め前方に移動。そこへ、[Fig]からパスを送りました。
 時間は後半31分に。

ファイル 83-2.jpg

 
 [Pas]からのパスによる攻撃を狙っていると思われた《赤》ですが、意外にも
[Pas]ではなく[Fig]からパスを出して攻撃の仕掛けを見せ始めました。

 
 

●後半32分/第124手

 《青》の第124手。
 《赤》の仕掛けを受けても、《青》としては慌てることはありません。
 直前の第122手で、先ほどパス交換中だった《赤》[Fig]・[Pas]の両方に対して
[Mov]で睨みを利かせてあります。
 《赤》が[Fig]からのパス出しを選んだなら、[Mov]をそちらの[Fig]に寄せて
ボール奪い、パスを切るまで。これまで通りの時間稼ぎです。

 当然、時間も進めて後半32分になります。

ファイル 83-3.jpg

 
 《赤》は、《青》の手に密かに喜びます。実は《赤》の仕掛けは、《青》の
この反応までを織り込んでのものだったのです。
 次手からいよいよ、《赤》が反撃を始めます。

 
 

●後半33分/第125手

 《赤》の第125手。
 《青》[Mov]にボールを奪われた《赤》[Fig]がそのままボールを奪い返し、
[GK]~[Pas]とボール受け渡しをします。そして右サイド[Dri]が前に一歩出て、
そこへ[Pas]からパスを送りました。
 時間は後半33分に。

ファイル 83-4.jpg

 
 [Dri]が《青》のディフェンスラインぎりぎりの位置に出て、《青》のペナル
ティエリアを狙うコースを得られたところでボールを受けようという形です。

 
 

●後半34分/第126手

 《青》の第126手。
 ずっと《赤》の陣で[Mov]を動かして《赤》の攻撃を妨害し続けてきた《青》
ですが、今の位置関係では、パスを出している《赤》[Pas]に[Mov]をぶつける
ことができません。[Mov]の追跡がとうとう《赤》に振り切られ、《赤》が先手を
取った形になりました。

 《青》はやむなく、パスの受け手である《赤》[Dri]の攻撃進路を、[Spr]を
下げて塞ぐ対応をしました。
 《赤》[Dri]は[Pas]からのパスを受けているところです。「[Pas]からのパスは
妨害されず、必ず通る」というルールにより、[Spr]はここでボールを奪うことは
できません。

 時間も進めて、後半34分に。

ファイル 83-5.jpg

 
 
 《青》[Spr]によって《赤》[Dri]の攻撃進路は妨害されましたが、これで《青》
のディフェンスラインが少し下がりました。
 このわずかな変化を活かして、《赤》はまた次の攻撃を繰り出していくことに
なります。

 
 
《つづく》