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『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・39

 
 
前回よりつづき》

 
《第106手終了時》
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 後半開始早々から前方にボール位置を保って攻めようとしていた《赤》に
対し、どうにかそれに耐えてきた《青》。しかし後半も1/3も過ぎようとして
いるところで、《青》がようやくボールを敵陣に蹴り出し、カウンターを狙って
いけるかという状況です。

 
 

●後半15分/第107手

 《赤》の第107手。
 狭いエリアでの攻防が続くことに痺れを切らしてしまったせいでしょうか。
ボール位置を移したところで、《青》にうまくカウンターの形を作られてしまい
ました。
 パスの出し手である中盤の《青》[Fig]は、《赤》のどのコマもチェックに
行けない位置にいます。一方、パスの受け手・前線の《青》[Fig]はどうかと
いうと、寄せることができるのは傍にいる[Fig]コマのみ。しかしこの[Fig]で
チェックに行っても、競り合いからの移動で相手にペナルティエリア進入を許す
ことになってしまいます。

 これは、《赤》は見事にしてやられた形です。
 この《青》のパス交換は止めることができず、1回はサイコロシュートの
機会を与えることになってしまいました。
 チャンスがあればシュートしてくるこれまでの《青》の傾向からして、
ここでも迷わず撃って来るだろうと考えた《赤》。サイコロシュートが失敗
してくれた時に備えて、連続シュートを受けない形になるよう対応する他あり
ません。
 シュート失敗時にボールを持つことになる[GK]を右に一歩移動。シューターに
なるであろう《青》[Fig]コマから位置を離しました。
 時間は後半15分に。

ファイル 75-2.jpg

 
 

●後半16分/第108手

 《青》の第108手。
 《赤》も考えた通り、こういう形になったら《青》はシュートを撃つことに
躊躇がありません。シュート失敗後の形などあまり考えず一発に賭けます。
得点リードしているのだから尚更です。

 前線[Fig]がボールを受け、斜め前に前進~《赤》[Fig]への競り合いから
サイコロシュートを放ちます。

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 《青》がサイコロを振ります。出目が1ならばゴールです。
 もし《青》のリードが2点になったら、《赤》にはかなり厳しい状況になり
ますが……

ファイル 75-4.png

 出目は6。
 シュートは失敗です。ボールは《赤》[GK]に渡りました。
 《赤》としては胸を撫で下ろすところです。

ファイル 75-5.jpg

 時間は進めて後半16分に。

 大ピンチの《赤》でしたが、ともあれ再びボールを得ることができました。
 ここからの《赤》の次なる反撃はどうなるでしょうか。

 
 
《つづく》

 
 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・38

 
 
前回よりつづき》

 
《第102手終了時》
ファイル 74-1.jpg

 得点リードしている《青》に時間進行の選択権があるため、時間の経過が
早くなっている後半ここまでの展開です。
 《青》側の陣の狭い領域でボールの奪い合いを続けている状況の中、《赤》の
反撃を防ぐべく、ボールを持たされた状態で逃げる《青》の[Spr]。《青》は
1点のリードを守ることができるでしょうか?

 
 

●後半11分/第103手

 《赤》の第103手。
 《赤》としては、《青》の[Dri]へのパスは通ると危険なので(自陣ペナルティ
エリアへの突入路が通っています)パス交換を切りたいところです。しかし、
パスの出し手である《青》[Spr]も気づけば、タッチライン際の正面前方に長い
脱出路を得ています。

 ここは《赤》が[Fig]で《青》[Spr]にただ寄せてボール奪取&パス妨害を
しても、次手で《青》は[Spr]でボール奪い返して縦に抜け出してしまうで
しょう。
 ならば、《赤》[Fig]は《青》[Spr]に寄せた後、競り合いをして位置を入れ
替える他ありません。ということで図のような動きになります。
 時間は後半11分に。

ファイル 74-2.jpg

 競り合いによって[Fig]が「一手で相手ペナルティエリアに入れる位置」から
離れてしまうのは実は不本意なのですが、これをしなければ一気に《青》の優位
になってしまうので仕方ありません。

 
 

●後半12分/第104手

 《青》の第104手。
 また[Spr]が《赤》[Fig]からボール奪い、そのまま一歩前進します。
 次手に再度《赤》にボールを奪われたとしても、《赤》[Fig]の競り合いに
位置取りを振り回されることはないだろう動きです(競り合いで入れ替われば
[Spr]はまた正面に長い移動ができる位置に移ってしまうので)。
 そしてまた[Dri]にパスします。
 時間は後半12分に進めます。

ファイル 74-3.jpg

 
 

●後半13分/第105手

 《赤》の第105手。
 チャンスになるような《青》のミスも出ないし、さすがに狭い場所で攻防が
続くことに焦れてきた様子の《赤》。
 ひとまずボールを争う場所を移すことにしました。
 そのために、パスの送り先である《青》[Dri]の方に対し、[Bal]でチェックに
行きました。
 [Bal]が《青》[Dri]の斜め移動コースを塞いで、相手の攻撃も妨げる形です。
 時間は後半13分に。

ファイル 74-4.jpg

 
 

●後半14分/第106手

 《青》の第106手。
 前の手でパスを送られた[Dri]コマの初期位置は、ボールを持っての斜め
移動で相手ペナルティエリアに突入するのに適した配置だったのですが、
今回ボールは移動できたものの、同時に攻撃進路が《赤》[Bal]によって
塞がれてしまいました。
 それを受けての今の手ですが、とりあえずボールはすぐに奪い返すとして、
そこからどう動くかです。
 この[Dri]ですぐに反撃することは無理な状況なので、いったん後方に
下がり、守備的位置にいる[Fig]にあずけたボールを、そこからそのまま
前線の[Fig]へとパスすることにしました。
 時間はまた進めて、後半14分に。

ファイル 74-5.jpg

 
 初期位置のままに居る前線の[Fig]は、《赤》も後半立ち上がりすぐに利用
したように、相手がやや妨害しにくい位置関係にあり、《青》にしてみれば
思いがけず良いカウンターの形ができたと言えるかも知れません。

 
 
《つづく》

 
 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・37

 
 
前回よりつづき》

 
《第98手終了時》
ファイル 73-1.jpg

 
 

●後半7分/第99手

 《赤》の第99手。
 攻勢を断ち切られて《青》にボールを動かされていますが、第98手の《青》
の対応を見るに、また次なるチャンスを狙っていくことはできそうです。
《青》がコーナーに詰まる方向へボールを運んだこと、そしてそのタイミングで
すぐにパスを出していないことが、《赤》を少々楽にしています。

 《赤》は[Fig]を移動させて[Bal]と競り合うことで、《青》の[Bal]と[Spr]の
間に割って入り、[Bal]~[Spr]間の連携を切る形をとりました。
 あえてボール奪取はしません。[Fig]でボールを奪ってしまうと、《青》は
[Bal]、[Spr]のどちらでもまたボールを再奪取できてしまうからです。
ボールを奪わずにおけば、《青》[Spr]はボールを抱えたまま孤立します。
 時間は後半7分に。

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●後半8分/第100手

 《青》の第100手。
 ボールを持つ[Spr]が味方と切り離されてしまったので、とにかくこの状態を
脱するべく動かなくてはなりません。
 [Spr]を斜め後方移動させて《赤》[Fig]から一歩離れ、そこから前方の[Dri]
にパスを送りました。
 時間はまた進めることを選び、後半8分に。

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●後半9分/第101手

 《赤》の第101手。
 また攻勢に持っていくべく、当然《青》のパスを妨害しつつボールを奪いに
行きます。
 引き続き[Fig]で《青》[Spr]を追跡し、こんどはパスを中断させるために
ボールを奪います。
 時間は後半9分に。

ファイル 73-4.jpg

 
 

●後半10分/第102手

 《青》の第102手。
 コーナー近くの[Spr]が、くじけずに また逃げます。
 《赤》[Fig]から再びボールを奪い返し、さらに斜め後方へ。タッチライン際
まで移動します。そしてこれも第100手と同様に、前方の[Dri]へとパス。
 時間を進めて後半10分に。

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 一見、《赤》[Fig]に押されるまま、ただ追い込まれているだけのようでも
ありますが、さて。

 
 
《つづく》

 
 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・35

 
 
前回よりつづき》

 
 前回より、試合後半が始まっています。
 得点ビハインドの《赤》のキックオフで、さっそく開幕ダッシュとばかりに
最初の得点機会を作ろうとしているところです。

 
《第92手終了時》
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●後半2分/第93手

 《赤》の第93手。
 まず、前の手で行った[Pas]~[Fig]間のパス。ボールの行方を[Fig]に確定
します。これで、[Pas]から[Fig]へのパスが通った形です。

 そして今回の指し手ですが、あえてここですぐシュートには行かず、[Mov]を
移動させペナルティエリアへと進入させます。
 さらに[Pas]からボール受けている[Fig]が、オフサイドラインぎりぎりの
位置に入った[Mov]にパスを入れました。

(このようにせず、最初のパスの行方を決める際に[Pas]→[Fig]のパスをやめ、
 今回の手で改めて[Pas]→[Mov]とパスをすれば、この[Mov]へのパスは[Pas]の
 能力で必ず通る形にできるわけですが、《赤》は敢えてそうしませんでした。
 わざと《青》守備陣の前にボールを晒して、それを囮に相手を釣りだそうと
 いうのでしょうか)

 時間は後半2分に。

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●後半2分/第94手

 《青》の第94手。
 《赤》の手を受けて《青》は、「《赤》がこのように来るなら、うまくすれば
シュートを1本も受けずにこの場面を乗り切れるかも」と考え始めます。
 《赤》[Mov]が受けているパスは[Pas]からのものではないので、パスを受ける
[Mov]からボール奪うことも可能です。しかし、わざわざボールの落ち着き所を
自陣ペナルティエリア内にしてやるのはリスキーでもあります。《赤》第93手は
まさにそういう展開を狙ってのものかもしれないのです。

 そこで《青》は、ペナルティエリアの外で《赤》のパス交換を切ることに
します。
 [Bal]を斜めに一歩後退させ、パスの出し手である《赤》[Fig]からボールを
奪いました。
 この移動は、続く《赤》の動きによっては[Bal]の斜め後方移動能力を活かして
《赤》[Mov]の動きまで監視できるように、という意図も含んでいます。

 時間は進めず。まだ慎重です。

ファイル 71-3.jpg

 
 

●後半3分/第95手

 《赤》の第95手。
 《青》は自陣ペナルティエリアからボールを遠ざけるように《赤》のパスを
切ってきましたが、《赤》としては、《青》ペナルティエリア狭所での争いに
持ち込みたいのは変わりありません。
 そのために誘いをかけた先の《赤》[Mov]の動きでは《青》を釣り出せなかった
ので、次なる仕掛けをします。

 《赤》[Fig]が《青》[Bal]からまたボールを奪い返して移動、[Mov]にボール
を渡し、その[Mov]がその場でシュートを放ちます。
 ここで、サイコロシュートでなく、あえて通常のシュートを選びました。
 時間は後半3分に。

ファイル 71-4.jpg

 
 
《第95手終了時》
ファイル 71-5.jpg

 通常の、且つペナルティエリア内でのシュートは、守備側が次手でボールを
奪えば妨害できます。しかし、ゴールコマからボールを奪うことはできず、
シュートしている当該の選手コマから直接奪取しなくてはなりません。
 それができなければ、シュートはそのままゴールになります。

 この手で《赤》は、意図した展開に持ち込むことができるでしょうか。

 
 
《つづく》

 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・34

 
 
ファイル 70-1.png

 
 
前回よりつづき》

 
 
 ここまで、『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』の対局例を、
手筋を追いながら紹介しています。
 実際に遊ぶ上での参考や、ゲームのプレーイメージをつかむ助けになれば
さいわいです。

 細かなルールについて疑問点がありましたら、主サイトで公開している
説明書を参照してください。

 試合は《赤》vs《青》の両チームが対戦しています。
 現在、90手でハーフタイムを迎え、後半に入ろうとしているところです。
 スコアは 《 赤 0-1 青 》 ……と《青》リードの状態です。

 前半の試合展開は、これまでの第1~33回の記事を参照してください。

 
 
 対局例となるゲームは、90分時間カウントで試合終了となる通常形式です。

 シュートに関しては、サイコロを使った選択ルールを導入してプレーされます。
つまりペナルティエリア内でシュートを試みる時、プレイヤーは通常のシュートの
代わりに、サイコロ運によってゴールを判定することを選ぶこともできます。

 その場合はサイコロを振り、出目が1ならゴール。
 出目が2~6ならシュートは失敗。ボールは相手[GK]コマに移り、相手側の
手番になる――というルールとなっています。

 
 ※記事中に示す対局進行図は、《赤》主観で見たレイアウトになっています。
  本文中でピッチ(サッカーの試合グラウンド → プレイフィールド)の
  「右サイド/左サイド」等と記す際には、「《赤》/《青》主観で」と
  いった記述を加えることもありますが、特に何も付け加えることなく
  単純に「右/左」「手前/奥」と表記されている際には、《赤》側主観で
  書かれているものだとお考えください。

 
 ――それでは、続けてご覧ください。

 
 
 

●後半0分~1分/第91手

 後半に入るにあたって、すべての選手コマは初期位置に戻されます。

 
《後半開始・初期配置》
ファイル 70-2.jpg

 前半は《青》チームが先手だったため、後半は換わって《赤》チームの先手で
試合が開始されます。
 《赤》が先手なので、《赤》の着手で常に試合時間が1分経過し、一方、
後手の《青》は手番ごと、さらに1分進めるかどうかを自由に選ぶことが
できます。

 
 《赤》は試合開始=キックオフのために、[GK]以外の選手コマから1つを
選び、ボードのセンターサークル中央に移動させボールキープ状態にします。

 《赤》は、キックオフに使う選手コマに[Pas]を選択しました。
 前半開始時に《青》がしたように、[Spr]コマでキックオフすることで初手で
相手ペナルティエリアに進入、サイコロシュートを放つこともできたでしょう。
 でも《赤》は、また異なる考えを持っているようです。

ファイル 70-3.jpg

 
 さて、ボールを持った[Pas]をセンターサークルに置いての後半初手です。

 
 《赤》、ボールを持った[Pas]が右へ移動、そこから前線の[Fig]へとパスを
送ります。[Fig]での攻撃狙いでしょうか。
 時間は進んで後半1分に。

ファイル 70-4.jpg

 
 

●後半1分/第92手

 これを受けて《青》の第92手。
 先に《赤》が放ったパスは[Pas]コマからによるものなので、パスの受け手
である《赤》[Fig]コマからは、《青》はボールを奪うことはできません。
 そして《赤》[Pas]コマの位置から、自チームコマをうごかして直接ボールを
奪うこともできない状況です。(直前の《赤》[Pas]コマの移動はそれを企図
してのものでしょう)

 そしてパス受け手の《赤》[Fig]は、次手には移動+競り合いで《青》陣の
ペナルティエリアに進入し、サイコロシュート撃てる形になっています。
仮に《赤》[Fig]の競り合い対象となる《青》[Fig]が移動しても、《赤》[Fig]
が同じ様にシュートできるのは変わりありません。
 キックオフからの確実なシュートチャンスを得る方法は、このような形も
あります。

 
 そこで《青》は、《赤》のサイコロシュート1回はもう避けられないもの
として、その上での手として、[GK]を右(《青》主観)に一歩移動させます。

 《赤》のサイコロシュートが失敗だったとして、その後に《青》[GK]に渡った
ボールを、《赤》[Fig]にまた奪われて再度シュートされてしまう可能性を引き
下げておくための手です。

 時間は進めず。
 (※《青》は得点リードしているのだから早く時間を進めても良さそうな
   ものですが、サイコロシュートを1回受けるのはほぼ確実な状況で、
   このシュートが決まれば同点です。そのため、シュートの結果を見る
   までは様子見といったところでしょうか)

ファイル 70-5.jpg

 
 
《つづく》

 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・33

 
 
前回よりつづき》

 1点リードのままなんとか前半終了まで逃げ切ろうとしていた《青》ですが、
終了直前に《赤》が最後のシュートチャンスを得ようとしています。

 
 

●前半44分/第88手

 《赤》の第88手。
 右サイドの狭い領域でボールの奪い合いを続けていた密集の中で、《赤》は
ペナルティエリア内シュートができる形になれる隙を絶えず狙っていましたが、
終了1分前にしてついにそのチャンスが訪れました。

 ボールを得た[Dri]コマが、《青》[GK]と[Pas]の間隙を縫って前進、相手陣の
ペナルティエリア隅に進入します。
 そしてシュート。
 もちろん、相手の守備を受けないサイコロによるシュートです。

ファイル 68-1.jpg

 
 前半のうちに同点に追いつける最後のチャンスです。
 サイコロを握る《赤》の手にも気合が入ります。

 1が出れば得点。
 さてサイコロの出目は……

ファイル 68-2.png

 ……残念。得点には至りませんでした。
 《赤》としては非常に悔しいところですが、これで手番は終了です。
 ボールは《青》[GK]に渡ります。
 時間は進めず。

ファイル 68-3.jpg

 
 

●前半45分/第89手

 《青》の第89手。
 ハーフタイム間際の《赤》のシュートチャンスを完全に封じることは
残念ながらできませんでしたが、幸運にも失点には至りませんでした。
 時間経過はいよいよ45分が近づいており、次手に《赤》の連続シュート
を許さない形をここで作りさえすれば、実質 前半はもう 0-1 のスコアで
乗り切ることができます。

 ここは、とにかくペナルティエリア付近の《赤》選手コマからボールを
離せば問題ないところでしょう(特に《赤》[Fig]コマから引き離すことは
重要です)。ボールを持った[GK]がそのままタッチライン際へ斜め後方移動し、
隣接する《青》[Fig]にボールを渡します。

ファイル 68-4.jpg

 時間はついに前半45分に
 この45分を指した状態が終わったところで、前半が終了します。

 
 

●前半45分/第90手

 《赤》の第90手。
 《赤》にとっては前半最後の一手です。
 最後にもう一回シュートに持ち込めたなら良かったのですが、《青》の対応に
よって、残念ながらそれは叶わない状況になりました。

 こうなったからは、もはやここでどんな手を指しても、それほど意味はあり
ません。
 さしあたり、ということで[Spr]を移動させてボールを奪い、手番を終えます。

ファイル 68-5.jpg

 
 さて、ここで《赤》が手番を終える際に時間を進めない場合、
まだ「45分の状態を終え」てはいないため、次に《青》が第91手を指すことが
できます。
 しかし、《赤》としてはここでわざわざ《青》に追加の手番を与える必要も
ありません。なので、時間を進めます。

 これで45分間が完全に経過し、試合の前半が終了となりました。

 
 

●前半終了

 前半が終了した時点で、スコアは

《 赤 0-1 青 》

……と、《青》がリードを得ました。

 両チームの前半のシュート数は、

《赤》5
《青》3

 サイコロシュートを決めた幸運で《青》が1点を得ているものの、全体的には
《赤》がよくボールを運んで攻撃的に進めていた印象です。

 後半、リードされている《赤》は巻き返すことができるでしょうか。
 それとも、《青》がリードを守る、あるいはさらに突き放す展開があるで
しょうか。

 この後ただちにコマの位置を初期状態に戻し、後半が始まります。
 
 
《つづく》

 
 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・32

 
 
前回よりつづき》

 
 前半終了直前に最後の攻撃チャンスを作ろうと粘る《赤》、それを時間切れ
までかわそうとする《青》の攻防です。

 
 

●前半42分/第84手

 《赤》の第84手。
 とにかくボールを奪ってキープできる瞬間を作らなければならない《赤》、
[Fig]が《青》[GK]に競り合いをしてから斜め後方に移動、《青》[Pas]から
ボールを奪い、[Dri]へと渡します。
 時間は進めず。

ファイル 67-1.jpg

 《赤》は、《青》[GK]をペナルティエリアの外に出すことができました。
 これで、《青》は守備がやりにくくなるはずです。

 
 

●前半43分/第85手

 《青》の第85手。
 《青》は[Pas]にボールを持たせて前半終了まで逃げ続けようと決めたものの、
 [GK]がペナルティエリア外に出されてしまったのはさすがに不安になります。
 そこで、[GK]の位置取りについて検討してみます。

 [GK]をペナルティエリア内に戻らせる手というと、自力移動させるか或いは、
[GK]に《赤》[Fig]へのマンマーク移動を行わせ、第83手直前の位置関係に
移動することです(下図)。
 しかしこれらの形では、《赤》[Fig]が《青》[GK]からボールを奪い、
ペナルティエリアに入ってのシュートを可能にしてしまいます。

ファイル 67-2.jpg

 やっぱり逃げ続ける他ないということで[GK]は放置することに決め、[Pas]を
斜め移動、《赤》[Dri]からボールを奪い、[Mov]へと渡しました。
 時間は前半43分に。

ファイル 67-3.jpg

 
 

●前半43分/第86手

 《赤》の第86手。
 《赤》は[Fig]を斜め後方に移動、競り合いを1回行って《青》[Mov]から
ボールを奪い、味方[Dri]へ渡します。
 時間は進めず。

ファイル 67-4.jpg

 
 

●前半44分/第87手

 《青》の第87手。
 《青》は[Pas]を斜め後方に移動させて、《赤》[Dri]の斜め方向の進路を
塞ぎます。

 他に《赤》の行動を制限するような、たとえば「[Mov]を後方に下げる」、
「[GK]を移動させる」といった手は、どのみち《赤》[Fig]の競り合いによって
シュートチャンスがを与えることになります。

 実のところ、《赤》に最低1回のサイコロシュートのチャンスを与えることは、
もう避けられない状況になっています。
 しかし、《赤》にはこの後 第88手、第90手と2回の手番が残されています。
1回シュートを浴びることがすでに確実なら、せめて2回めは防がなくては。
……そういった考えで、《青》は自陣ペナルティエリア周辺をあまり双方のコマ
で混雑させない手を選んだのでした。

 時間は前半44分に。

ファイル 67-5.jpg

 いよいよハーフタイムが迫ります。

 
 
《つづく》

 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・31

 
 
前回よりつづき》

 
《第79手終了時》
ファイル 66-1.jpg

 試合も40分を経過し、前半終了が近づいてきました。
 1点のビハインドを負う《赤》は、残り時間の間に攻撃チャンスを作ることが
できるでしょうか。

 
 

●前半40分/第80手

 《赤》の第80手。
 [Fig]が斜め後方に移動、《青》[Mov]に隣接。
 そしてボールを奪うと味方[Dri]に渡しつつ、《青》[Mov]に競り合いをかけ
ました。
 次手に《青》の[Pas]、[Mov]、どちらが《赤》[Dri]からボールを奪って
動いても、[Fig]、[Dri]のいずれか好都合な方で追跡できる形です。
 同時に、《青》[Fig]が追いすがって競り合いで掻き回してくることを
 一時的に避けることもできます。
 時間は進めず。

ファイル 66-2.jpg

 
 

●前半41分/第81手~第82手

 対して《青》の第81手。
 [Pas]が後方に下がってボール奪い、[GK]へと受け渡しました。
 時間は前半41分に。

 このままボールキープを確実にできればいいのですが……

ファイル 66-3.jpg

 もちろん、粘る《赤》はそれを許しません。
 《赤》の第82手。
 [Fig]が《青》[Mov]に競り合いしてから前方移動、《青》[GK]からボールを
奪います。
 時間は進めず。

ファイル 66-4.jpg

 
 

●前半42分/第83手

 《青》の第83手。
 《青》としては、まず《赤》[Fig]から[GK]でボールを奪うとして、その後に
どうするかが問題です。

 [GK]がボールを持った状態でペナルティエリア内を逃げても、《赤》[Fig]が
隣接している限りはマンマーク移動で追跡され、ペナルティエリア内からの
サイコロシュートのチャンスを与えてしまいます。
 そうなると、《赤》の有効なシュートチャンスを避けるには、《青》[GK]は
奪ったボールを[Pas]に渡して逃げさせるしかなさそうです。

 といっても、[Pas]の移動可能方向4つのうち、斜め後方移動と横移動は、
[GK]で逃げた場合と同様、《赤》[Fig]の競り合い+移動によってサイコロシュー
トを可能にさせてしまいます。
 事実上、[Pas]が採れる移動の選択肢は、前方・あるいは斜め前方ということに
なります。

 正面前方に動いて[Mov]にボールを渡すなどした場合は、またサイドの狭い領域
の攻防を続けて時間の経過を待つことになります。
 斜め前方に動いた場合には、

   《赤》コマが[Pas]を追ってボール奪う
           ↓
   [Pas]がボール奪い返してまた逃げる

 ……の繰り返しで時間を稼いで前半終了を待つことになるでしょう。

 
 《青》は考えた末、ボールを持たせた[Pas]を斜め前方、広いスペースの方へと
動かしました。
 サイドでのボール奪い合いを続けると、狭い場に《赤》[Fig]がいる限り
《赤》に思わぬ反撃を許す可能性が残ると思われたからです。

 時間は前半42分に。

ファイル 66-5.jpg

 
 《青》は前半終了の時間切れまで逃げ回ることを決めました。
 《赤》が反撃するには、これを追ってチャンスを作らなければなりません。

 
 
《つづく》

  
 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・30

 
 
前回よりつづき》

 押し込もうとする《赤》と守ろうとする《青》。
 狭い領域でのボールの奪い合いが続きます。

 
《第75手終了時》
ファイル 64-1.jpg

 
 

●前半38分/第76手

 《赤》の第76手。
 ボールキープを試みますが、果たしてできるでしょうか。

 《赤》[Fig]が《青》[Fig]に競り合いをかけ、そこから駆け抜けるように
タッチライン際へと移動します。
 ボール受け渡しはなし。《青》[Fig]を味方コマからひとまず引き離すのが
目的です。
 時間は進めず。

ファイル 64-2.jpg

 
 

●前半39分/第77手

 《青》の第77手。
 《青》[Fig]を《赤》[Dri]・[Fig]・[Spr]の囲みの中にふたたび飛び込ませ、
ボール奪い《赤》[Fig]に競り合い。こんどは《青》[Fig]がタッチラインに
張り付きます。

 《赤》[Dri]・[Fig]・[Spr]の3つのコマ中で競り合い対象に[Fig]を選んだ
のは、[Spr]を選べば次手で[Spr]がボールを奪って攻勢に動いた時にその監視が
難しくなり、[Dri]を選べば、《赤》[Fig]が競り合いで《青》[Fig]→[GK]と
伝ってペナルティエリアに進入、《赤》にまたシュートを許してしまうことに
なるためです。

 時間は前半39分に。

ファイル 64-3.jpg

 
 

●前半39分/第78手

 《赤》の第78手。
 《赤》[Fig]が《青》[Fig]からボール奪い、[Dri]に受け渡し。
 ボールを受けた[Dri]は斜め後方内側に移動し、エリア進入を狙う態勢を
とります。
 時間は進めず。

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●前半40分/第79手

 これを受けて《青》の第79手。
 《青》は[Pas]を後方に下げて《赤》[Dri]に隣接、ボール奪って《青》[Mov]に
渡します。
 時間は前半40分に。

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 片サイドの狭い領域でボールを巡る攻防が続きます。
 《赤》としては、ボールを得たところで逆サイドの薄いところにパスを送り
込めれば優位に立てるところですが、なかなかそれも難しい状況です。
 前半が終わるまでにこの膠着した状況が打破され、いずれかにチャンスが
生まれることがあるでしょうか。

 
《つづく》

 
 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・29

 
 
前回よりつづき》

 
《第72手終了時》
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 《赤》のサイコロシュート失敗からボールは《青》[GK]に渡りましたが、
《赤》はまだ相手陣に押し込んでゲームを進めていくつもりのようです。

 
 

●前半37分/第73手

 《青》の第73手。
 ボールは《青》[GK]に渡ったものの、[GK]の移動や[Fig]の競り合い能力を
駆使しても それぞれに隣接する《赤》の選手コマがあるため、《青》がしっかり
ボールをキープするのは、実は難しい形です。《青》が下手に動けば、マンマー
ク移動で追って来る《赤》選手コマにまたシュートを許すことになってしまう
可能性も。
 《赤》のサイコロシュート失敗に一息ついた《青》でしたが、まだ容易でない
状況にいることを理解しました。

 《青》はひとまず、左サイド(《青》主観)の[Fig]コマが《赤》[Dri]に競り
合い、[GK]からボールを受けつつ斜め前方内側に移動して《赤》のコマから離れ
ました。
 時間は前半37分に。

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●前半37分/第74手

 《赤》の第74手。ボールをまた奪い返しに動きます。
 [Fig]を《青》[Mov]に寄せて競り合い。その場で隣接した《青》[Fig]から
ボールを奪い、それを[Dri]→[Spr]と受け渡して再度ボールを得ました。
 時間は進めず。

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●前半38分/第75手

 《青》の第75手。
 《青》としても、まだ《赤》にセーフティなボールキープを許すわけには
いきません。
 こちらも[Fig]コマで、まず斜め後方に移動してから《赤》[Dri]にまた
競り合いをかけます。
 これで、《青》[Fig]が《赤》の[Fig]・[Dri]・[Spr]の3つに隣接した状態が
作られました。
 時間は前半38分に。

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 ボール奪取は、敢えてしません。
 この状態でボール奪取の手を指すと、次手で《赤》がまた[Fig]の競り合い能力
などで攻撃の形を作ってしまう危険があると判断したためです。
 意図的にボールを持たせておきつつ、[Fig]コマで《赤》コマ間の連携を妨げる
この状態の方が、《赤》はより不自由だろうと考えたのでした。

 
 
《第75手終了時》
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 《赤》はここからボールキープを完全にして再度攻撃に移れるでしょうか。
 それとも《青》の守備判断が功を奏するでしょうか。

 
《つづく》