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『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・42

 
 
前回よりつづき》

 
《第113手終了時》
ファイル 79-1.jpg

 
 《赤》が自陣深い位置に[Pas]を交替投入し、その特技「必ず通るパス」で
反撃しようと狙っています。パスを受けての攻撃を狙えそうなルートは複数
あり、状況は《青》にとってやや不利と言えそうです。

 
 

●後半22分/第114手

 《青》の第114手。
 予想される《赤》の攻撃にどう対するのが良いでしょうか。

 《赤》[Pas]のボールを直接狙う守備ができればベストでしょう。
 現在それを狙えるとしたら唯一、前線の[Mov]ですが、《赤》[Pas]に隣接
させるには2手かかります。いざここで[Mov]を《赤》[Pas]に接近させたら、
《赤》はあわてず、その都度《青》[Mov]が隣接できない位置に[Pas]を移動
させるだけでしょう。
 いずれ攻撃のパスは飛んできます。

 しかしそれでも、と《青》は考えました。
 慎重に・的確に《赤》[Pas]を追いかけ続ければ、おそらく数分の時間を
稼ぐことはできます。もしかしたら追いかけられるプレッシャーに、《赤》が
ミスをしてくれるかもしれません。

 意を決して、《青》は《赤》[Pas]の方へと[Mov]を寄せていきました。
 そして、時間も進めて後半22分に。

ファイル 79-2.jpg

 
 

●後半23分/第115手

 《赤》の第115手。
 《青》[Mov]がボールを持つ[Pas]に接近してきたので当然、次手にボールを
奪われないよう対応しなくてはなりません。
 対処といっても、《青》[Mov]の隣接できない位置へ[Pas]を移動させるだけ
です。
 時間は後半23分に。

ファイル 79-3.jpg

 
 

●後半24分/第116手

 《青》の第116手。
 時間稼ぎのため、まだ[Mov]で《赤》[Pas]を追います。
 [Mov]を次に隣接できる位置へ移動。
 《赤》[Pas]が逃げなくてはいけないよう促します。
 時間も進めて後半24分に。

ファイル 79-4.jpg

 
 

●後半25分/第117手

 《赤》の第117手。
 これもまた[Pas]が逃げるだけです。

 時間は後半25分まで来ました。

ファイル 79-5.jpg

 
 時間稼ぎを狙う《青》と、パス出しのタイミングをうかがう《赤》。
 その意図が実を結ぶのはどちらでしょうか。

 
 
《つづく》

 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・41

 
 
前回よりつづき》

 
 攻勢を強めるためにいよいよ選手交替も駆使し始めた《赤》。
 さっそくの攻撃を、《青》はオフサイドトラップでうまくかわします。
攻めを組み立てなおす《赤》の次なる手は?

 
《第110手終了時》
ファイル 78-1.jpg

 
 

●後半19分/第111手

 《赤》の第111手。
 《青》のオフサイドトラップによって前線の[Fig]がオフサイド位置にされて
しまったため、先の手で送った[Fig]へのパスは通せなくなりました。
 必然、ボールはパスを送り出した[GK]に戻り、《赤》はそこからあらためて
手を考えることになります。

 《青》が最終ラインを上げたことで《青》守備陣のコマ間の距離が縮まり、
その隙間でパスを受けるのが少々難しくなりました。
 ならばと、《赤》は[Pas]のパス能力で突破口を作ることを狙い、2人めの
選手交替を行います。

 右サイドの[Spr]を[Pas]に交替。
 そして、その[Pas]にパスを送りました。
 時間は後半19分に。

ファイル 78-2.jpg

 時間も押し迫ってきたこともあり、1点をもぎ取りに行く選手交替に躊躇が
ありません。

 
 

●後半20分/第112手

 《青》の第112手。
 次手、《赤》は現在パスを受けている[Pas]からパスを送ってくることは
必定と考えられます。
 そこで、さしあたりボールを持つと危険そうな相手選手コマに対して先に
ケアしておこうと判断しました。

 左サイド(《青》主観で)にいる《赤》[Dri]が、ボールを持った時に
自陣ペナルティエリアへのドリブル進入コースが開いているので、[Spr]を
動かしてこれを塞ぎます。
 時間は進めて後半20分に。

 《赤》[Dri]の進路を邪魔しつつ、同時にずっと前方の《赤》[Pas]へも
睨みを利かせる手です。

ファイル 78-3.jpg

 
 

●後半21分/第113手

 《赤》の第113手。
 [GK]から[Pas]へのパスは妨害されることもなかったので、まずボールは
[Pas]のもとに落ち着かせます。

 そして、慌てて攻撃に移ることなく、直前の《青》の動きを見てこれに
対応します。
 [Bal]が位置をずらして、第112手で動いた《青》[Spr]の前方への進路を
塞ぎました。交替で入った[Pas]が余裕を持ってパスを配れる態勢を、とに
かく重視した形です。
 時間は後半21分に。

ファイル 78-4.jpg

 
 
 《青》としては、これを受けて次にどう出るのが良いのでしょうか。

 怖いのは、《赤》が前線中央の[Fig]をこちらのディフェンスライン上に
後退させつつパスを送って来られるか、あるいは左サイド(《青》主観で)に
いる《赤》[Dri]が前に出たところ、これもディフェンスラインぎりぎりの
所にパスを送り込まれるか……といったところでしょうか。

ファイル 78-5.jpg

 来るのは[Pas]からのパスなため「必ず繋がる」わけで、ボールを受ける側
の相手選手コマに対して守備をすることは不可能です。

 両方を同時に阻止できる手があればベストでしょうが、そんな手はあるの
でしょうか?

 
 
《つづく》

 
 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・40

 
 
前回よりつづき》

 後半も1/3を経過。
 後半は互いにシュート1本ずつを放ち、試合通じてここまでのシュート数は
《青》4本、《赤》6本となっています。

 1点のビハインドを追って攻勢に出ようとしている《赤》の手番からです。

 
 

●後半17分/第109手

 《赤》の第109手。
 試合時間も残り30分を切ったということで、ますます攻勢を強める必要を
感じている《赤》です。そのためには、選手構成のバランスを崩してでも
シュートチャンスを増やしていく必要があるでしょう。
 ということで、ここで最初の選手交替を行います。

 選手交替はコマの移動1回に代わって、フィールド上の選手コマとサブの
選手コマを入れ替えることができます。
 交替は試合を通じて3回までで、その制限の中でなら1回のタイミングで
同時に何枚を替えても構いません。しかしここでは、《赤》は[Mov]1枚だけ
を[Fig]に選手交替させました。

ファイル 77-1.jpg

 
 これで、前線にも[Fig]が2枚になりました。

 そして、交替させたその[Fig]へと、即座に[GK]からパスを送り込みます。

ファイル 77-2.jpg

 時間は後半17分に。

 
 

●後半18分/第110手

 《青》の第110手。
 《赤》[GK]に寄せてボールを奪う手段は無いので、このパスに守備アクション
をするにはどうしても、自陣ペナルティエリアでの《赤》[Fig]への対処を強い
られることになります。
 ということで、パスを受けようとしている《赤》[Fig]からボールを奪うことが
できないか、検討してみますが……

 [Fig]で寄せることで、競り合いでペナルティエリアから《赤》[Fig]を追い
出すことはできても、次手で《赤》[Fig]がすぐエリア内に戻ることは阻止でき
ません。
 また[GK]と[Fig]の連携でボールを奪ったとしても、《赤》[Fig]は競り合いで
容易に取り戻すことができてしまいます(選手交替によって《赤》が《青》から
奪ったのは、まさにこの対応策です)。

ファイル 77-3.jpg

 
 ……《赤》からボールを奪う形での守備は、どうやらできないようです。
 やむなく《青》は、もうひとつ残された手段で《赤》[Fig]へのパスを妨げる
ことにします。

 ディフェンスライン上の選手コマをまとめて動かすことで相手選手コマを
オフサイド位置に置き去りにする、オフサイドトラップです。

 この場合、最後尾でディフェンスラインを形成しているのは右サイド
(《青》主観で)の[Fig]、[Spr]コマの2つのみです。そして、両選手コマの
前方には移動を妨げる他のコマはありません。
 そこで《青》は「ディフェンスライン上下」のルールを用いて、最終ラインの
両コマを、左サイドの[Spr]コマが居る高さまで(つまり1歩ぶんだけ)前進。
ディフェンスラインを上げました。

ファイル 77-4.jpg

 これで、パスを受けようとしている《赤》[Fig]はオフサイド位置に居ると
いうことになり、続く《赤》の手番、パスを受けることはできなくなりました。
 時間は進めて後半18分に。

 次の手番、《赤》はまた[GK]がボールを持った状態から攻撃を再検討する
ことになります。

 
 
《第110手終了時》
ファイル 77-5.jpg

 
 
《つづく》

  
 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』自由配置の例

 
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 進行中の対局リプレイが後半15分まで進行しているということで、ここでまた
ちょっと小休止を入れましょう。
 今回は、以前に紹介しました自由布陣プレイのための選手配置例を、サンプル
としていくつか取り上げてみます。
 布陣のメリット、デメリット合わせて紹介しますので、考え方の参考にしつつ
狙っていきたい戦い方にマッチした配置をぜひ作り出していってください。

 
 

■例1・基本ゲームの配置に近づけるための布陣

ファイル 76-2.jpg

 
 自由布陣プレイでも敢えて基本ゲームの初期配置に近づけた形で戦いたい、
という場合、考えられる初期配置はだいたいこのような形になるでしょうか。

 [GK]及びバックラインを成す[Fig]×2と[Spr]×2、それと[Bal]、[Pas]は
基本ゲームでも自陣側の初期配置なので、そのままの位置を再現して置くことが
できます。

 残る[Dri]×2、[Fig]、[Mov]は、基本ゲームでの初期配置が敵陣側なので
試合を開始してから前方へ動かしていく必要がありますが、[Fig]以外のコマは
いずれも1~2移動で基本ゲーム初期位置まで進出することができます。

 [Fig]をセンターサークル正面に置いているのは、相手キックオフ時に初手で
いきなり[Spr]によるペナルティエリア進入~サイコロシュートの攻撃を受ける
対局リプレイで試合開始時に《青》チームが行った攻撃です)のを防ぐため
の措置です。

 基本ゲーム初期配置に近いだけに、攻守にバランスのいい戦いができるで
しょう。ただし、独特の極端な配置で一発を狙ってくるような配置には、
時に脆さを見せてしまうこともあるかも知れません。

 
 

■例2・カウンター重視の前がかり3バック

ファイル 76-3.jpg

 
 模様を描くように左右対称に配された、一気に前に出て行くパワー重視の
初期配置です。
 基本ゲームでは[Pas]コマがスターティングメンバーに入っているところ、
それを[Fig]コマに代えています。

 最終ラインは、中央の[Bal]に古風ながらスイーパー的役割を課して その
左右に[Fig]を置く3バック。これを、全体的にやや高めの位置を取らせます。
 危険があればすぐにバックライン全体で一歩後方に下がることも可能。
 また[Mov]さえ移動させれば、バックラインをさらに前へ一歩進めることも
できます。

 他の選手コマたちは、積極的に相手陣内に入っていくよう最前方の列に並べ
られているわけですが、その並びには、試合開始から少ない手数で相手ゴールに
迫って行きたい意図が込められています。
 両側の[Dri]×2、中央寄りの[Spr]×2と、長い距離を動ける4つのコマが
相手ペナルティエリアを指向。試合が始まって もしこれらの突入路がどれか
開いていたら、ボールを預けて一気に狙っていけるでしょう。
 相手ボールでの試合開始でも、キックオフする相手コマを初手から積極的に
追って奪いに行ける態勢になっています。

 そして、前方に密集気味の選手コマたちが相手[Fig]コマの競り合いに利用
されにくいよう、コマの隣接配置は少なめです。

 [Dri]コマ、[Spr]コマの前への進路が、予想される相手の配置によって遮ら
れると思えたら、それらの初期位置をこまかく調整すると良いでしょう。

 守備面では、バックラインの両サイドをやや広めに開けており、[Spr]コマ
等によるそれらの監視もできない形なので、これらの場所を相手にうまく
使われないよう気をつける必要があるでしょう。

 
 

■例3・極限の守備ラインの高さ オフサイドを利用して守る

ファイル 76-4.jpg

 
 ディフェンスラインをめいっぱい高い位置に置いて、オフサイドを積極的に
利用した守備をしようという意図の初期配置です。
 守備陣を後方に下げる必要が出た際にも、「ディフェンスライン上下」の
移動ですぐに戻ることができます。

 中盤~前線に向かわせるための選手コマもすぐ一列前にいるので、最終ライン
の選手コマ数を増減させたり、コマ種の構成を変化させることもすぐにできる、
便利な布陣でもあります。

 活かし方としては、試合中の[Bal]コマを、どのあたりに定位置を定めて
使うかが重要です。
 ディフェンスラインに近い高さに置いて、突破をされないよう守備ラインの
穴に蓋をする役目を課すか、あるいは前方に出して、高い位置で危険の芽を摘む
役割を担わせるか。
 相手の出方も考え合わせつつ、堅固な守備を作りましょう。

 相手[Spr]による「開幕キックオフからのペナルティエリア進入~シュート」
という攻撃が想定される場合については、[GK]を定位置より一歩前に出すことで
差し当たりの対応策としています。

 この布陣で序盤に注意すべきは、試合開始時点で選手コマ間での隣接が多い
ことです。これを相手[Fig]の競り合い能力などにうまく利用されないよう、
試合が始まったらうまく移動させて、危険な場所で隣接している選手間の位置を
離すようにすると良いでしょう。

 
 

■例4・長いパスを効果的に使うことを狙う布陣

ファイル 76-5.jpg

 
 [Pas]コマ×2を後方に置いて、そのパスを活かすことを狙った布陣です。
 相手の守備圧力が弱い場所で[Pas]に安全にボールを持たせ、その「必ず
通るパス」を最大限に使った攻撃をしていこうと意図しています。
 必然、カウンターの色が濃くなる形といえるでしょう。

 相手コマが[Pas]に隣接して監視下に置かれると狙いが成立しなくなって
しまうので、[Pas]の傍には[Fig]などを配置して、相手コマを近づけないよう
支援してあげましょう。

 2つめの[Pas]コマが入って守備的な位置に置かれるので、代わりに[Bal]が
スターティングメンバーから外れています。
 [Bal]が居ないことで守備面に不安があるようなら、[Mov]や[Dri]に代えて
フィールドに入れておくのも一つの手かもしれません。

 
 攻撃の起点は後方の[Pas]だ、と初めから決定したスタイルなので、前方に
出る選手コマたちのするべき仕事は、

  ●まずボールを奪って確実に[Pas]に戻すこと

  ●[Pas]がボールを持ったら、短い手数でシュートを狙える位置に移ること

 ……となります。

 ボールを奪いに行くには、味方選手と距離が近い状態で相手コマに仕掛けて
いくのが有効ですが(奪ったボールを味方と受け渡しできるので)、そうすると
自ずと密集が生まれやすくなります。

 対して[Pas]のパスで攻撃に行く際には、パスは必ず受けられるわけなので、
とにかく効果的なシュートを撃てる位置(簡潔にいえば相手ペナルティエリア
内)に、ただちに移動することが肝心です。
 こうした「集合と散開」が大事だということになりますが、これこそ、
現実のサッカーでも動きの重要な基本要素と言われていること。実際の競技での
教訓を行かすことができます。

 
 
 
 ――以上、今回 取り上げた4例は、比較的オーソドックスに、サッカーを
やろうという意図で作られた布陣です。
 次回は対局リプレイが後半30分になるあたりで、今度はゲームとしてより
極端な攻略を狙った布陣サンプルを紹介したいと思います。
 またどうぞよろしくお願いします。

 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・39

 
 
前回よりつづき》

 
《第106手終了時》
ファイル 75-1.jpg

 後半開始早々から前方にボール位置を保って攻めようとしていた《赤》に
対し、どうにかそれに耐えてきた《青》。しかし後半も1/3も過ぎようとして
いるところで、《青》がようやくボールを敵陣に蹴り出し、カウンターを狙って
いけるかという状況です。

 
 

●後半15分/第107手

 《赤》の第107手。
 狭いエリアでの攻防が続くことに痺れを切らしてしまったせいでしょうか。
ボール位置を移したところで、《青》にうまくカウンターの形を作られてしまい
ました。
 パスの出し手である中盤の《青》[Fig]は、《赤》のどのコマもチェックに
行けない位置にいます。一方、パスの受け手・前線の《青》[Fig]はどうかと
いうと、寄せることができるのは傍にいる[Fig]コマのみ。しかしこの[Fig]で
チェックに行っても、競り合いからの移動で相手にペナルティエリア進入を許す
ことになってしまいます。

 これは、《赤》は見事にしてやられた形です。
 この《青》のパス交換は止めることができず、1回はサイコロシュートの
機会を与えることになってしまいました。
 チャンスがあればシュートしてくるこれまでの《青》の傾向からして、
ここでも迷わず撃って来るだろうと考えた《赤》。サイコロシュートが失敗
してくれた時に備えて、連続シュートを受けない形になるよう対応する他あり
ません。
 シュート失敗時にボールを持つことになる[GK]を右に一歩移動。シューターに
なるであろう《青》[Fig]コマから位置を離しました。
 時間は後半15分に。

ファイル 75-2.jpg

 
 

●後半16分/第108手

 《青》の第108手。
 《赤》も考えた通り、こういう形になったら《青》はシュートを撃つことに
躊躇がありません。シュート失敗後の形などあまり考えず一発に賭けます。
得点リードしているのだから尚更です。

 前線[Fig]がボールを受け、斜め前に前進~《赤》[Fig]への競り合いから
サイコロシュートを放ちます。

ファイル 75-3.jpg

 《青》がサイコロを振ります。出目が1ならばゴールです。
 もし《青》のリードが2点になったら、《赤》にはかなり厳しい状況になり
ますが……

ファイル 75-4.png

 出目は6。
 シュートは失敗です。ボールは《赤》[GK]に渡りました。
 《赤》としては胸を撫で下ろすところです。

ファイル 75-5.jpg

 時間は進めて後半16分に。

 大ピンチの《赤》でしたが、ともあれ再びボールを得ることができました。
 ここからの《赤》の次なる反撃はどうなるでしょうか。

 
 
《つづく》

 
 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・38

 
 
前回よりつづき》

 
《第102手終了時》
ファイル 74-1.jpg

 得点リードしている《青》に時間進行の選択権があるため、時間の経過が
早くなっている後半ここまでの展開です。
 《青》側の陣の狭い領域でボールの奪い合いを続けている状況の中、《赤》の
反撃を防ぐべく、ボールを持たされた状態で逃げる《青》の[Spr]。《青》は
1点のリードを守ることができるでしょうか?

 
 

●後半11分/第103手

 《赤》の第103手。
 《赤》としては、《青》の[Dri]へのパスは通ると危険なので(自陣ペナルティ
エリアへの突入路が通っています)パス交換を切りたいところです。しかし、
パスの出し手である《青》[Spr]も気づけば、タッチライン際の正面前方に長い
脱出路を得ています。

 ここは《赤》が[Fig]で《青》[Spr]にただ寄せてボール奪取&パス妨害を
しても、次手で《青》は[Spr]でボール奪い返して縦に抜け出してしまうで
しょう。
 ならば、《赤》[Fig]は《青》[Spr]に寄せた後、競り合いをして位置を入れ
替える他ありません。ということで図のような動きになります。
 時間は後半11分に。

ファイル 74-2.jpg

 競り合いによって[Fig]が「一手で相手ペナルティエリアに入れる位置」から
離れてしまうのは実は不本意なのですが、これをしなければ一気に《青》の優位
になってしまうので仕方ありません。

 
 

●後半12分/第104手

 《青》の第104手。
 また[Spr]が《赤》[Fig]からボール奪い、そのまま一歩前進します。
 次手に再度《赤》にボールを奪われたとしても、《赤》[Fig]の競り合いに
位置取りを振り回されることはないだろう動きです(競り合いで入れ替われば
[Spr]はまた正面に長い移動ができる位置に移ってしまうので)。
 そしてまた[Dri]にパスします。
 時間は後半12分に進めます。

ファイル 74-3.jpg

 
 

●後半13分/第105手

 《赤》の第105手。
 チャンスになるような《青》のミスも出ないし、さすがに狭い場所で攻防が
続くことに焦れてきた様子の《赤》。
 ひとまずボールを争う場所を移すことにしました。
 そのために、パスの送り先である《青》[Dri]の方に対し、[Bal]でチェックに
行きました。
 [Bal]が《青》[Dri]の斜め移動コースを塞いで、相手の攻撃も妨げる形です。
 時間は後半13分に。

ファイル 74-4.jpg

 
 

●後半14分/第106手

 《青》の第106手。
 前の手でパスを送られた[Dri]コマの初期位置は、ボールを持っての斜め
移動で相手ペナルティエリアに突入するのに適した配置だったのですが、
今回ボールは移動できたものの、同時に攻撃進路が《赤》[Bal]によって
塞がれてしまいました。
 それを受けての今の手ですが、とりあえずボールはすぐに奪い返すとして、
そこからどう動くかです。
 この[Dri]ですぐに反撃することは無理な状況なので、いったん後方に
下がり、守備的位置にいる[Fig]にあずけたボールを、そこからそのまま
前線の[Fig]へとパスすることにしました。
 時間はまた進めて、後半14分に。

ファイル 74-5.jpg

 
 初期位置のままに居る前線の[Fig]は、《赤》も後半立ち上がりすぐに利用
したように、相手がやや妨害しにくい位置関係にあり、《青》にしてみれば
思いがけず良いカウンターの形ができたと言えるかも知れません。

 
 
《つづく》

 
 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・37

 
 
前回よりつづき》

 
《第98手終了時》
ファイル 73-1.jpg

 
 

●後半7分/第99手

 《赤》の第99手。
 攻勢を断ち切られて《青》にボールを動かされていますが、第98手の《青》
の対応を見るに、また次なるチャンスを狙っていくことはできそうです。
《青》がコーナーに詰まる方向へボールを運んだこと、そしてそのタイミングで
すぐにパスを出していないことが、《赤》を少々楽にしています。

 《赤》は[Fig]を移動させて[Bal]と競り合うことで、《青》の[Bal]と[Spr]の
間に割って入り、[Bal]~[Spr]間の連携を切る形をとりました。
 あえてボール奪取はしません。[Fig]でボールを奪ってしまうと、《青》は
[Bal]、[Spr]のどちらでもまたボールを再奪取できてしまうからです。
ボールを奪わずにおけば、《青》[Spr]はボールを抱えたまま孤立します。
 時間は後半7分に。

ファイル 73-2.jpg

 
 

●後半8分/第100手

 《青》の第100手。
 ボールを持つ[Spr]が味方と切り離されてしまったので、とにかくこの状態を
脱するべく動かなくてはなりません。
 [Spr]を斜め後方移動させて《赤》[Fig]から一歩離れ、そこから前方の[Dri]
にパスを送りました。
 時間はまた進めることを選び、後半8分に。

ファイル 73-3.jpg

 
 

●後半9分/第101手

 《赤》の第101手。
 また攻勢に持っていくべく、当然《青》のパスを妨害しつつボールを奪いに
行きます。
 引き続き[Fig]で《青》[Spr]を追跡し、こんどはパスを中断させるために
ボールを奪います。
 時間は後半9分に。

ファイル 73-4.jpg

 
 

●後半10分/第102手

 《青》の第102手。
 コーナー近くの[Spr]が、くじけずに また逃げます。
 《赤》[Fig]から再びボールを奪い返し、さらに斜め後方へ。タッチライン際
まで移動します。そしてこれも第100手と同様に、前方の[Dri]へとパス。
 時間を進めて後半10分に。

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 一見、《赤》[Fig]に押されるまま、ただ追い込まれているだけのようでも
ありますが、さて。

 
 
《つづく》

 
 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・36

 
 
前回よりつづき》

 
 後半開始から少し慎重に攻撃態勢を作っていた《赤》。
 《青》陣のペナルティエリア中央に前線の選手を寄せ、そこから、あえて
サイコロシュートでない通常のシュートを放ちました。

 
《第95手終了時》
ファイル 72-1.jpg

 
 明らかに意図が込められたこの攻撃ですが、これに《青》はどう対処する
でしょうか。

 
 

●後半4分/第96手

 《青》の第96手。
 《赤》はシュートを撃っているので、ここで止めなければ当然そのまま失点
してしまいます。そしてこのシュートはペナルティエリア内からのものなので、
シュートを受けている[GOAL]コマからボールを奪っての阻止はできません。
阻止するためには、シュートを放っている《赤》選手コマから直接ボールを
奪取してシュートを「切る」必要があります。

 
 問題は、どのコマを動かして、どうボールを奪うかです。
 《赤》がこの位置で通常のシュートを撃ったのは、《青》のシュート阻止の
動きを誘うことで、より有利な形を作ろうとしているからだと考えられます。

 サイコロシュートのルールを導入している試合では、得点のために有効な
方法として、サイコロシュートを撃って失敗しても次・また次と連続シュート
を放つ波状攻撃ができる形を作る……というものがあります。
 6分の1の確率でしか決まらないサイコロシュートですが、連続して回数を
増やせばそれだけ確率が上がるわけです。

 サイコロシュートは、失敗すると相手の[GK]コマにボールが渡ります。
 つまり、「サイコロシュートを失敗した次手で、相手[GK]コマにペナルティ
エリア内で隣接する」……という動きを続けることができれば、それだけ
連続してサイコロシュートを撃ち続けることができるのです。

 今の《赤》のシュートに対しても《青》は慎重に動きを選ばなければ、
《赤》の連続シュートの罠に捕らわれることになります。

 
 
 では、どのような動きでシュートを切ればいいのか。
 現在のシュートを阻止できる《青》の選手コマは、センターバックの位置に
いる左右の[Fig]コマと、[GK]コマです。
 《青》は手を検討してみます。

 

※下図A

 まず、[GK]で対応する場合。
 [GK]で《赤》[Mov]に隣接してボールを奪うには、図のどちらかの位置に
移動して、それぞれ隣り合う[Fig]コマにボールを渡す……という対処が
できます。
 しかし、これはいずれもうまくありません。
 [Fig]コマにボールを渡しても、《赤》[Mov]の傍らに控える《赤》[Fig]が
次手ですぐにまたボールを奪い、またシュートをするだろうと思われます。
加えて、《赤》コマに[GK]が直に隣接してしまうと、《赤》のサイコロシュー
トが失敗してボールが[GK]に渡った時が問題です。ボールを持った[GK]コマが
ペナルティエリア内どこに動いても、《赤》[Mov]はマンマーク移動で漏らさず
追跡することが可能になってしまうからです。

 

※下図B

 では、左側(《青》主観で右側)の[Fig]で対応した場合。
 《赤》[Mov]と《青》[GK]の間に割り込むように移動すると、《赤》[Mov]から
ボールを奪った上で[GK]に渡してキープすることができます。しかし、この位置
で[GK]がボールを受けても、ボールを失った《赤》[Mov]は通常の移動で[GK]に
隣接してボール奪取~サイコロシュートが可能になってしまいます。そして
[GK]に隣接されたからは、シュート失敗後も[GK]は広範に追跡を受けることに
なるわけです。

 

※下図C

 左側(《青》主観で右側)[Fig]による対応では、[Fig]の競り合い能力を使う
こともできます。
 《赤》[Mov]に隣接移動して競り合いをすれば、ボールを奪いつつ、逆側にいる
[Fig]の隣まで移動して受け渡すことが可能ですが……しかしこれはどうしても、
ボールホルダーのコマが《赤》[Fig]と連なって並んだ形になってしまいます。
すると《赤》は次手で、こちらも[Fig]の競り合いで苦もなくボールを奪い返して
シュートを放ってくるでしょう。これもうまくありません。

 
 ここまでの対応例は結局、すべて《赤》に攻撃機会を与えてしまうもので、
これらを選べば《赤》の術中に陥ってしまいます。
 では最後に、右側(《青》主観で左側)の[Fig]で対応した場合はどうで
しょうか。

 こちらの[Fig]はこの時点ですでに《赤》コマの連なりに隣接しており、
「競り合いを仕掛けた後に移動して、相手コマから離れる」という動きが可能
です。なので、このコマで対処する方法がどうやら良さそうです。

 

※下図D

 右側(《青》主観で左側)の[Fig]でいかに対応するか。
 競り合いによって多少 移動範囲を広く得られますが、《赤》[Fig]だけで
なく《赤》[Mov]にまで競り合いをかけてしまうと、そこからどう移動しても、
これまでの検討パターンと同じように《赤》コマの追随を許してしまいます。
 つまり採るべき手は、《赤》[Fig]のみに競り合いをかけて《赤》[Mov]から
ボールを奪い、そこから移動して《赤》選手コマから離れることです。

 
ファイル 72-2.jpg

 
 
 ――と、こうした検討を経て、《青》はこのように移動しました。

 
ファイル 72-3.jpg

 あまり考えず反射的に指していたら、《赤》の企図した連続攻撃を浴びる
ことになるところだったかもしれません。
 これでひとまず、当面の危機は脱することができたと考え、青はここで
積極的な時間消費を選び、時計を後半4分に進めました。

 
 

●後半5分/第97手

 《赤》の第97手。
 狙っていた後半開始直後の攻撃を《青》にいなされてしまった《赤》ですが、
至って落ち着いた様子で、次の機会を狙います。
 とりあえずは、[Fig]でシンプルに移動~ボール奪取を行いました。
 すぐボールを完全に奪い返せるわけではありませんが、相手ボール保持者に
競り合い可能な[Fig]コマで追随していることが重要、という考えでしょうか。
 時間は後半5分になります。

ファイル 72-4.jpg

 
 

●後半6分/第98手

 《青》の第98手。
 《赤》[Fig]が自陣ペナルティエリアから下がった結果、《青》コマで直ちに
ボールを奪えるのは[Fig]と[Bal]です。このどちらかでボール奪取~移動をして
《赤》とボール保持を競うわけですが、すぐに《赤》にボールを奪い返されない
ように……ということを考えると、[Fig]・[Bal]どちらも、移動先に選べる
行動可能範囲は意外に狭いことがわかります。

 考えた《青》は、[Bal]でボールを奪って斜め後方に移動、[Spr]にボールを
渡してキープさせました。
 時間は後半6分に。

ファイル 72-5.jpg

 ボールは奪ったものの、これではまだ《赤》[Fig]の追跡を振り払えるわけ
でもなく、またフィールド角の狭い領域にボールを運んだ選択は 悪い方に
作用していく危険もありますが、どうなっていくでしょうか。

 
 
《つづく》

 
 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・35

 
 
前回よりつづき》

 
 前回より、試合後半が始まっています。
 得点ビハインドの《赤》のキックオフで、さっそく開幕ダッシュとばかりに
最初の得点機会を作ろうとしているところです。

 
《第92手終了時》
ファイル 71-1.jpg

 
 

●後半2分/第93手

 《赤》の第93手。
 まず、前の手で行った[Pas]~[Fig]間のパス。ボールの行方を[Fig]に確定
します。これで、[Pas]から[Fig]へのパスが通った形です。

 そして今回の指し手ですが、あえてここですぐシュートには行かず、[Mov]を
移動させペナルティエリアへと進入させます。
 さらに[Pas]からボール受けている[Fig]が、オフサイドラインぎりぎりの
位置に入った[Mov]にパスを入れました。

(このようにせず、最初のパスの行方を決める際に[Pas]→[Fig]のパスをやめ、
 今回の手で改めて[Pas]→[Mov]とパスをすれば、この[Mov]へのパスは[Pas]の
 能力で必ず通る形にできるわけですが、《赤》は敢えてそうしませんでした。
 わざと《青》守備陣の前にボールを晒して、それを囮に相手を釣りだそうと
 いうのでしょうか)

 時間は後半2分に。

ファイル 71-2.jpg

 
 

●後半2分/第94手

 《青》の第94手。
 《赤》の手を受けて《青》は、「《赤》がこのように来るなら、うまくすれば
シュートを1本も受けずにこの場面を乗り切れるかも」と考え始めます。
 《赤》[Mov]が受けているパスは[Pas]からのものではないので、パスを受ける
[Mov]からボール奪うことも可能です。しかし、わざわざボールの落ち着き所を
自陣ペナルティエリア内にしてやるのはリスキーでもあります。《赤》第93手は
まさにそういう展開を狙ってのものかもしれないのです。

 そこで《青》は、ペナルティエリアの外で《赤》のパス交換を切ることに
します。
 [Bal]を斜めに一歩後退させ、パスの出し手である《赤》[Fig]からボールを
奪いました。
 この移動は、続く《赤》の動きによっては[Bal]の斜め後方移動能力を活かして
《赤》[Mov]の動きまで監視できるように、という意図も含んでいます。

 時間は進めず。まだ慎重です。

ファイル 71-3.jpg

 
 

●後半3分/第95手

 《赤》の第95手。
 《青》は自陣ペナルティエリアからボールを遠ざけるように《赤》のパスを
切ってきましたが、《赤》としては、《青》ペナルティエリア狭所での争いに
持ち込みたいのは変わりありません。
 そのために誘いをかけた先の《赤》[Mov]の動きでは《青》を釣り出せなかった
ので、次なる仕掛けをします。

 《赤》[Fig]が《青》[Bal]からまたボールを奪い返して移動、[Mov]にボール
を渡し、その[Mov]がその場でシュートを放ちます。
 ここで、サイコロシュートでなく、あえて通常のシュートを選びました。
 時間は後半3分に。

ファイル 71-4.jpg

 
 
《第95手終了時》
ファイル 71-5.jpg

 通常の、且つペナルティエリア内でのシュートは、守備側が次手でボールを
奪えば妨害できます。しかし、ゴールコマからボールを奪うことはできず、
シュートしている当該の選手コマから直接奪取しなくてはなりません。
 それができなければ、シュートはそのままゴールになります。

 この手で《赤》は、意図した展開に持ち込むことができるでしょうか。

 
 
《つづく》

 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・34

 
 
ファイル 70-1.png

 
 
前回よりつづき》

 
 
 ここまで、『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』の対局例を、
手筋を追いながら紹介しています。
 実際に遊ぶ上での参考や、ゲームのプレーイメージをつかむ助けになれば
さいわいです。

 細かなルールについて疑問点がありましたら、主サイトで公開している
説明書を参照してください。

 試合は《赤》vs《青》の両チームが対戦しています。
 現在、90手でハーフタイムを迎え、後半に入ろうとしているところです。
 スコアは 《 赤 0-1 青 》 ……と《青》リードの状態です。

 前半の試合展開は、これまでの第1~33回の記事を参照してください。

 
 
 対局例となるゲームは、90分時間カウントで試合終了となる通常形式です。

 シュートに関しては、サイコロを使った選択ルールを導入してプレーされます。
つまりペナルティエリア内でシュートを試みる時、プレイヤーは通常のシュートの
代わりに、サイコロ運によってゴールを判定することを選ぶこともできます。

 その場合はサイコロを振り、出目が1ならゴール。
 出目が2~6ならシュートは失敗。ボールは相手[GK]コマに移り、相手側の
手番になる――というルールとなっています。

 
 ※記事中に示す対局進行図は、《赤》主観で見たレイアウトになっています。
  本文中でピッチ(サッカーの試合グラウンド → プレイフィールド)の
  「右サイド/左サイド」等と記す際には、「《赤》/《青》主観で」と
  いった記述を加えることもありますが、特に何も付け加えることなく
  単純に「右/左」「手前/奥」と表記されている際には、《赤》側主観で
  書かれているものだとお考えください。

 
 ――それでは、続けてご覧ください。

 
 
 

●後半0分~1分/第91手

 後半に入るにあたって、すべての選手コマは初期位置に戻されます。

 
《後半開始・初期配置》
ファイル 70-2.jpg

 前半は《青》チームが先手だったため、後半は換わって《赤》チームの先手で
試合が開始されます。
 《赤》が先手なので、《赤》の着手で常に試合時間が1分経過し、一方、
後手の《青》は手番ごと、さらに1分進めるかどうかを自由に選ぶことが
できます。

 
 《赤》は試合開始=キックオフのために、[GK]以外の選手コマから1つを
選び、ボードのセンターサークル中央に移動させボールキープ状態にします。

 《赤》は、キックオフに使う選手コマに[Pas]を選択しました。
 前半開始時に《青》がしたように、[Spr]コマでキックオフすることで初手で
相手ペナルティエリアに進入、サイコロシュートを放つこともできたでしょう。
 でも《赤》は、また異なる考えを持っているようです。

ファイル 70-3.jpg

 
 さて、ボールを持った[Pas]をセンターサークルに置いての後半初手です。

 
 《赤》、ボールを持った[Pas]が右へ移動、そこから前線の[Fig]へとパスを
送ります。[Fig]での攻撃狙いでしょうか。
 時間は進んで後半1分に。

ファイル 70-4.jpg

 
 

●後半1分/第92手

 これを受けて《青》の第92手。
 先に《赤》が放ったパスは[Pas]コマからによるものなので、パスの受け手
である《赤》[Fig]コマからは、《青》はボールを奪うことはできません。
 そして《赤》[Pas]コマの位置から、自チームコマをうごかして直接ボールを
奪うこともできない状況です。(直前の《赤》[Pas]コマの移動はそれを企図
してのものでしょう)

 そしてパス受け手の《赤》[Fig]は、次手には移動+競り合いで《青》陣の
ペナルティエリアに進入し、サイコロシュート撃てる形になっています。
仮に《赤》[Fig]の競り合い対象となる《青》[Fig]が移動しても、《赤》[Fig]
が同じ様にシュートできるのは変わりありません。
 キックオフからの確実なシュートチャンスを得る方法は、このような形も
あります。

 
 そこで《青》は、《赤》のサイコロシュート1回はもう避けられないもの
として、その上での手として、[GK]を右(《青》主観)に一歩移動させます。

 《赤》のサイコロシュートが失敗だったとして、その後に《青》[GK]に渡った
ボールを、《赤》[Fig]にまた奪われて再度シュートされてしまう可能性を引き
下げておくための手です。

 時間は進めず。
 (※《青》は得点リードしているのだから早く時間を進めても良さそうな
   ものですが、サイコロシュートを1回受けるのはほぼ確実な状況で、
   このシュートが決まれば同点です。そのため、シュートの結果を見る
   までは様子見といったところでしょうか)

ファイル 70-5.jpg

 
 
《つづく》