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『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・33

 
 
前回よりつづき》

 1点リードのままなんとか前半終了まで逃げ切ろうとしていた《青》ですが、
終了直前に《赤》が最後のシュートチャンスを得ようとしています。

 
 

●前半44分/第88手

 《赤》の第88手。
 右サイドの狭い領域でボールの奪い合いを続けていた密集の中で、《赤》は
ペナルティエリア内シュートができる形になれる隙を絶えず狙っていましたが、
終了1分前にしてついにそのチャンスが訪れました。

 ボールを得た[Dri]コマが、《青》[GK]と[Pas]の間隙を縫って前進、相手陣の
ペナルティエリア隅に進入します。
 そしてシュート。
 もちろん、相手の守備を受けないサイコロによるシュートです。

ファイル 68-1.jpg

 
 前半のうちに同点に追いつける最後のチャンスです。
 サイコロを握る《赤》の手にも気合が入ります。

 1が出れば得点。
 さてサイコロの出目は……

ファイル 68-2.png

 ……残念。得点には至りませんでした。
 《赤》としては非常に悔しいところですが、これで手番は終了です。
 ボールは《青》[GK]に渡ります。
 時間は進めず。

ファイル 68-3.jpg

 
 

●前半45分/第89手

 《青》の第89手。
 ハーフタイム間際の《赤》のシュートチャンスを完全に封じることは
残念ながらできませんでしたが、幸運にも失点には至りませんでした。
 時間経過はいよいよ45分が近づいており、次手に《赤》の連続シュート
を許さない形をここで作りさえすれば、実質 前半はもう 0-1 のスコアで
乗り切ることができます。

 ここは、とにかくペナルティエリア付近の《赤》選手コマからボールを
離せば問題ないところでしょう(特に《赤》[Fig]コマから引き離すことは
重要です)。ボールを持った[GK]がそのままタッチライン際へ斜め後方移動し、
隣接する《青》[Fig]にボールを渡します。

ファイル 68-4.jpg

 時間はついに前半45分に
 この45分を指した状態が終わったところで、前半が終了します。

 
 

●前半45分/第90手

 《赤》の第90手。
 《赤》にとっては前半最後の一手です。
 最後にもう一回シュートに持ち込めたなら良かったのですが、《青》の対応に
よって、残念ながらそれは叶わない状況になりました。

 こうなったからは、もはやここでどんな手を指しても、それほど意味はあり
ません。
 さしあたり、ということで[Spr]を移動させてボールを奪い、手番を終えます。

ファイル 68-5.jpg

 
 さて、ここで《赤》が手番を終える際に時間を進めない場合、
まだ「45分の状態を終え」てはいないため、次に《青》が第91手を指すことが
できます。
 しかし、《赤》としてはここでわざわざ《青》に追加の手番を与える必要も
ありません。なので、時間を進めます。

 これで45分間が完全に経過し、試合の前半が終了となりました。

 
 

●前半終了

 前半が終了した時点で、スコアは

《 赤 0-1 青 》

……と、《青》がリードを得ました。

 両チームの前半のシュート数は、

《赤》5
《青》3

 サイコロシュートを決めた幸運で《青》が1点を得ているものの、全体的には
《赤》がよくボールを運んで攻撃的に進めていた印象です。

 後半、リードされている《赤》は巻き返すことができるでしょうか。
 それとも、《青》がリードを守る、あるいはさらに突き放す展開があるで
しょうか。

 この後ただちにコマの位置を初期状態に戻し、後半が始まります。
 
 
《つづく》

 
 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・32

 
 
前回よりつづき》

 
 前半終了直前に最後の攻撃チャンスを作ろうと粘る《赤》、それを時間切れ
までかわそうとする《青》の攻防です。

 
 

●前半42分/第84手

 《赤》の第84手。
 とにかくボールを奪ってキープできる瞬間を作らなければならない《赤》、
[Fig]が《青》[GK]に競り合いをしてから斜め後方に移動、《青》[Pas]から
ボールを奪い、[Dri]へと渡します。
 時間は進めず。

ファイル 67-1.jpg

 《赤》は、《青》[GK]をペナルティエリアの外に出すことができました。
 これで、《青》は守備がやりにくくなるはずです。

 
 

●前半43分/第85手

 《青》の第85手。
 《青》は[Pas]にボールを持たせて前半終了まで逃げ続けようと決めたものの、
 [GK]がペナルティエリア外に出されてしまったのはさすがに不安になります。
 そこで、[GK]の位置取りについて検討してみます。

 [GK]をペナルティエリア内に戻らせる手というと、自力移動させるか或いは、
[GK]に《赤》[Fig]へのマンマーク移動を行わせ、第83手直前の位置関係に
移動することです(下図)。
 しかしこれらの形では、《赤》[Fig]が《青》[GK]からボールを奪い、
ペナルティエリアに入ってのシュートを可能にしてしまいます。

ファイル 67-2.jpg

 やっぱり逃げ続ける他ないということで[GK]は放置することに決め、[Pas]を
斜め移動、《赤》[Dri]からボールを奪い、[Mov]へと渡しました。
 時間は前半43分に。

ファイル 67-3.jpg

 
 

●前半43分/第86手

 《赤》の第86手。
 《赤》は[Fig]を斜め後方に移動、競り合いを1回行って《青》[Mov]から
ボールを奪い、味方[Dri]へ渡します。
 時間は進めず。

ファイル 67-4.jpg

 
 

●前半44分/第87手

 《青》の第87手。
 《青》は[Pas]を斜め後方に移動させて、《赤》[Dri]の斜め方向の進路を
塞ぎます。

 他に《赤》の行動を制限するような、たとえば「[Mov]を後方に下げる」、
「[GK]を移動させる」といった手は、どのみち《赤》[Fig]の競り合いによって
シュートチャンスがを与えることになります。

 実のところ、《赤》に最低1回のサイコロシュートのチャンスを与えることは、
もう避けられない状況になっています。
 しかし、《赤》にはこの後 第88手、第90手と2回の手番が残されています。
1回シュートを浴びることがすでに確実なら、せめて2回めは防がなくては。
……そういった考えで、《青》は自陣ペナルティエリア周辺をあまり双方のコマ
で混雑させない手を選んだのでした。

 時間は前半44分に。

ファイル 67-5.jpg

 いよいよハーフタイムが迫ります。

 
 
《つづく》

 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・31

 
 
前回よりつづき》

 
《第79手終了時》
ファイル 66-1.jpg

 試合も40分を経過し、前半終了が近づいてきました。
 1点のビハインドを負う《赤》は、残り時間の間に攻撃チャンスを作ることが
できるでしょうか。

 
 

●前半40分/第80手

 《赤》の第80手。
 [Fig]が斜め後方に移動、《青》[Mov]に隣接。
 そしてボールを奪うと味方[Dri]に渡しつつ、《青》[Mov]に競り合いをかけ
ました。
 次手に《青》の[Pas]、[Mov]、どちらが《赤》[Dri]からボールを奪って
動いても、[Fig]、[Dri]のいずれか好都合な方で追跡できる形です。
 同時に、《青》[Fig]が追いすがって競り合いで掻き回してくることを
 一時的に避けることもできます。
 時間は進めず。

ファイル 66-2.jpg

 
 

●前半41分/第81手~第82手

 対して《青》の第81手。
 [Pas]が後方に下がってボール奪い、[GK]へと受け渡しました。
 時間は前半41分に。

 このままボールキープを確実にできればいいのですが……

ファイル 66-3.jpg

 もちろん、粘る《赤》はそれを許しません。
 《赤》の第82手。
 [Fig]が《青》[Mov]に競り合いしてから前方移動、《青》[GK]からボールを
奪います。
 時間は進めず。

ファイル 66-4.jpg

 
 

●前半42分/第83手

 《青》の第83手。
 《青》としては、まず《赤》[Fig]から[GK]でボールを奪うとして、その後に
どうするかが問題です。

 [GK]がボールを持った状態でペナルティエリア内を逃げても、《赤》[Fig]が
隣接している限りはマンマーク移動で追跡され、ペナルティエリア内からの
サイコロシュートのチャンスを与えてしまいます。
 そうなると、《赤》の有効なシュートチャンスを避けるには、《青》[GK]は
奪ったボールを[Pas]に渡して逃げさせるしかなさそうです。

 といっても、[Pas]の移動可能方向4つのうち、斜め後方移動と横移動は、
[GK]で逃げた場合と同様、《赤》[Fig]の競り合い+移動によってサイコロシュー
トを可能にさせてしまいます。
 事実上、[Pas]が採れる移動の選択肢は、前方・あるいは斜め前方ということに
なります。

 正面前方に動いて[Mov]にボールを渡すなどした場合は、またサイドの狭い領域
の攻防を続けて時間の経過を待つことになります。
 斜め前方に動いた場合には、

   《赤》コマが[Pas]を追ってボール奪う
           ↓
   [Pas]がボール奪い返してまた逃げる

 ……の繰り返しで時間を稼いで前半終了を待つことになるでしょう。

 
 《青》は考えた末、ボールを持たせた[Pas]を斜め前方、広いスペースの方へと
動かしました。
 サイドでのボール奪い合いを続けると、狭い場に《赤》[Fig]がいる限り
《赤》に思わぬ反撃を許す可能性が残ると思われたからです。

 時間は前半42分に。

ファイル 66-5.jpg

 
 《青》は前半終了の時間切れまで逃げ回ることを決めました。
 《赤》が反撃するには、これを追ってチャンスを作らなければなりません。

 
 
《つづく》

  
 
 

あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。

当"しばくり"は2014年も変わらずつらつらと活動していくことでしょう。

今年はワールドカップイヤー。
テレビ観戦ながらも大会期間中は満喫したいと思っております。

今年もどうぞよろしくお願いします。

  
横弥真彦

 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・30

 
 
前回よりつづき》

 押し込もうとする《赤》と守ろうとする《青》。
 狭い領域でのボールの奪い合いが続きます。

 
《第75手終了時》
ファイル 64-1.jpg

 
 

●前半38分/第76手

 《赤》の第76手。
 ボールキープを試みますが、果たしてできるでしょうか。

 《赤》[Fig]が《青》[Fig]に競り合いをかけ、そこから駆け抜けるように
タッチライン際へと移動します。
 ボール受け渡しはなし。《青》[Fig]を味方コマからひとまず引き離すのが
目的です。
 時間は進めず。

ファイル 64-2.jpg

 
 

●前半39分/第77手

 《青》の第77手。
 《青》[Fig]を《赤》[Dri]・[Fig]・[Spr]の囲みの中にふたたび飛び込ませ、
ボール奪い《赤》[Fig]に競り合い。こんどは《青》[Fig]がタッチラインに
張り付きます。

 《赤》[Dri]・[Fig]・[Spr]の3つのコマ中で競り合い対象に[Fig]を選んだ
のは、[Spr]を選べば次手で[Spr]がボールを奪って攻勢に動いた時にその監視が
難しくなり、[Dri]を選べば、《赤》[Fig]が競り合いで《青》[Fig]→[GK]と
伝ってペナルティエリアに進入、《赤》にまたシュートを許してしまうことに
なるためです。

 時間は前半39分に。

ファイル 64-3.jpg

 
 

●前半39分/第78手

 《赤》の第78手。
 《赤》[Fig]が《青》[Fig]からボール奪い、[Dri]に受け渡し。
 ボールを受けた[Dri]は斜め後方内側に移動し、エリア進入を狙う態勢を
とります。
 時間は進めず。

ファイル 64-4.jpg

 
 

●前半40分/第79手

 これを受けて《青》の第79手。
 《青》は[Pas]を後方に下げて《赤》[Dri]に隣接、ボール奪って《青》[Mov]に
渡します。
 時間は前半40分に。

ファイル 64-5.jpg

 片サイドの狭い領域でボールを巡る攻防が続きます。
 《赤》としては、ボールを得たところで逆サイドの薄いところにパスを送り
込めれば優位に立てるところですが、なかなかそれも難しい状況です。
 前半が終わるまでにこの膠着した状況が打破され、いずれかにチャンスが
生まれることがあるでしょうか。

 
《つづく》

 
 
 

同人誌即売会 サークル参加のお知らせ

 
 
※ご注意
 この記事は当「しばくり」の発行するゲームと直接は関係していませんが、
 横弥真彦の活動の一部としてこの場にて告知させていただくことを
 お許しください。

※この記事で紹介しているものは「成年向け」(18歳未満禁止)となって
 おります。ご注意ください。


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どうぞよろしくお願いいたします。

 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・29

 
 
前回よりつづき》

 
《第72手終了時》
ファイル 62-1.jpg

 《赤》のサイコロシュート失敗からボールは《青》[GK]に渡りましたが、
《赤》はまだ相手陣に押し込んでゲームを進めていくつもりのようです。

 
 

●前半37分/第73手

 《青》の第73手。
 ボールは《青》[GK]に渡ったものの、[GK]の移動や[Fig]の競り合い能力を
駆使しても それぞれに隣接する《赤》の選手コマがあるため、《青》がしっかり
ボールをキープするのは、実は難しい形です。《青》が下手に動けば、マンマー
ク移動で追って来る《赤》選手コマにまたシュートを許すことになってしまう
可能性も。
 《赤》のサイコロシュート失敗に一息ついた《青》でしたが、まだ容易でない
状況にいることを理解しました。

 《青》はひとまず、左サイド(《青》主観)の[Fig]コマが《赤》[Dri]に競り
合い、[GK]からボールを受けつつ斜め前方内側に移動して《赤》のコマから離れ
ました。
 時間は前半37分に。

ファイル 62-2.jpg

 
 

●前半37分/第74手

 《赤》の第74手。ボールをまた奪い返しに動きます。
 [Fig]を《青》[Mov]に寄せて競り合い。その場で隣接した《青》[Fig]から
ボールを奪い、それを[Dri]→[Spr]と受け渡して再度ボールを得ました。
 時間は進めず。

ファイル 62-3.jpg

 
 

●前半38分/第75手

 《青》の第75手。
 《青》としても、まだ《赤》にセーフティなボールキープを許すわけには
いきません。
 こちらも[Fig]コマで、まず斜め後方に移動してから《赤》[Dri]にまた
競り合いをかけます。
 これで、《青》[Fig]が《赤》の[Fig]・[Dri]・[Spr]の3つに隣接した状態が
作られました。
 時間は前半38分に。

ファイル 62-4.jpg

 ボール奪取は、敢えてしません。
 この状態でボール奪取の手を指すと、次手で《赤》がまた[Fig]の競り合い能力
などで攻撃の形を作ってしまう危険があると判断したためです。
 意図的にボールを持たせておきつつ、[Fig]コマで《赤》コマ間の連携を妨げる
この状態の方が、《赤》はより不自由だろうと考えたのでした。

 
 
《第75手終了時》
ファイル 62-5.jpg

 《赤》はここからボールキープを完全にして再度攻撃に移れるでしょうか。
 それとも《青》の守備判断が功を奏するでしょうか。

 
《つづく》

 
 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・28

 
 
前回よりつづき》

 
《第70手終了時》
ファイル 61-1.jpg

 
 

●前半36分/第71手

 《青》の第71手。
 《赤》が仕掛ける更なる攻撃にいかに対応するか、《青》は検討します。

 第70手の《赤》[Dri]へのパスは、[Pas]からのものなので必ず通ります。
 パスを受けている《赤》[Dri]の、《青》ペナルティエリアへの進路上には
《赤》[Spr]がいます。

 《赤》[Dri]が斜め前方に一歩移動すれば、《赤》[Spr]にボールを渡して
シュートすることができます(《赤》[Spr]は現在オフサイド位置ですが、
隣接コマ間のボール受け渡しはオフサイドの適用外です)。
ファイル 61-2.jpg
 《赤》[Mov]が後退移動して[Dri]と[Spr]の間に入っても、同じくボール受け
渡しでシュートできます。

 
 これらは、《青》[Fig]が一歩後退すれば、防ぐことはできます。
 しかしそうしても、《赤》[Dri]は前方に一歩進むことでもペナルティエリア内
に入ってシュートが可能です。
 ここはいずれにしても、《赤》のサイコロシュート1回は許すことになると、
割り切った方が良いのでしょうか。

 考えた末、《青》は結局[Fig]を一歩後退させます。
 ボール奪取はあえて行いません。奪ったボールを《赤》[Spr]にさらに奪われ、
《赤》[Spr]に「移動した上でのシュート」を許すと、さらに厄介な状況を招き
かねないと考えたためです。
 時間は前半36分に。

 
 

●前半36分/第72手

 《赤》の第72手。
 《青》の手を見て《赤》は《青》の予測どおり、[Dri]を一歩前進させて
サイコロシュートを試みます。

ファイル 61-3.jpg

 《赤》が振るサイコロの目は……

ファイル 61-4.png

 シュートは失敗です。
 時間は進めず。

 ボールは《青》[GK]に渡ります。

ファイル 61-5.jpg

 
 シュート失敗によってあっさりボールを失ってしまった《赤》。
結果として、分厚い攻撃に持ち込むことは望めなかったということでしょうか。

  
《つづく》

 
 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・27

 
 
前回よりつづき》

 
 《赤》が《青》に対して左右への揺さぶりで攻撃しようとしていますが、
《青》は、後手に回った形でも構わないから と時間を空費させるための守備
対応を見せてきています。
 《赤》がじっくり狙う遅攻は功を奏すでしょうか。

 
《第67手終了時》
ファイル 60-1.jpg

 
 

●前半34分/第68手

 《赤》の第68手。《赤》はさらに攻め手を増やしていきます。
 [Pas]から右サイド[Dri]に送ろうとしていたパスを、これもまた中断。
 中央後方に控えていた[Spr]を、《青》陣のペナルティエリア、《青》[GK]が
直前まで居た位置に突入し、そこに[Pas]が改めてパスを送りました。
 時間は進めず。

 
ファイル 60-2.jpg

 
 

●前半35分/第69手

 《青》の第69手。
 ペナルティエリアに入り込んできた《赤》[Spr]のシュートを阻止するため、
《青》はまたオフサイドトラップ(最終ラインの位置を操作することで、
意図的に相手選手をオフサイドにさせプレー関与を封じる策)を使います。

 最後尾に位置する《青》[Fig]を一歩前進、さらにそこで隣接する《赤》[Dri]
と競り合いをして位置を入れ替えます。
 左サイド(《青》主観)の《赤》[Spr]への監視を維持したまま、進入して
きた中央の《赤》[Spr]をオフサイドにする手です。
 時間は前半35分に。

 
ファイル 60-3.jpg

 
 

●前半35分/第70手

 《赤》の第70手。
 中央から前進させた[Spr]へのパスは、オフサイドにされることで通らない
ものにされてしまいました。
 そのため、やむなくパスはまた中断。ボールは[Pas]に戻されます。

 次はまた左サイドから。
 左サイドの[Dri]にパスを送った上で、今度はその[Dri]を右斜前に進めます。
オフサイドラインぎりぎりの位置です。
 時間は進めず。

 
ファイル 60-4.jpg

 
 《青》の[Fig]にあえて隣接するのは 競り合いで振り回されてしまうリスクが
あるようにも見えますが、《青》にはそれがかえって、《赤》に狙いがあるよう
に思えます。
 《青》はこの《赤》の手がもたらす効果を、きちんと検討してみる必要があり
そうです。

 
 
《第70手終了時》
ファイル 60-5.jpg

 
 
《つづく》

 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・26

 
 
前回よりつづき》

 

●前半32分/第64手

 《赤》の第64手。
 前の手で行ったパス交換は、そのまま[Spr]から[Bal]へとボールを移しました。
 そしてさらに、[Bal]から[Pas]へと受け渡します。
 これで[Pas]は、その特長である「必ず通るパス」をフリーで送り出すことが
できる態勢になりました。
 (直前に[Pas]コマを一歩後退させたのは、《青》[Bal]による[Pas]への
  チェックを、マンマークも含めて振り切るためでした)

 この状況をどう活かすか。
 最前線にいる[Mov]にパスを送っての攻撃は、《青》のオフサイドトラップを
かわしつつ効果敵なシュートにつなげるのがやや難しそうです。
 そこでまた別の攻撃を狙ってみます。

 左サイドの[Dri]を一歩前進。そこに[Pas]からのパスを送り込みました。
 [Dri]コマには《青》の[Spr]が隣接していますが、[Pas]から発したパスは
必ず通るので、《青》はここでボールを奪うことはできません。
 時間は進めず。

ファイル 59-1.jpg

 
  

●前半33分/第65手

 《青》の第65手。
 ボールを奪えない態勢で相手が自陣ペナルティエリア進入を狙っているならば、
妨害するにはその進路を途中で塞ぐほかありません。
 《青》主観で右サイドの《赤》[Dri]の進路を遮ることができる選手コマは、
《赤》[Dri]そばの[Fig]、あるいは[GK]があります。
 《青》はさしあたり、[GK]を右に振り向けることで《赤》[Dri]のドリブル進入
を妨げる形をとりました。
 時間は前半33分に。

ファイル 59-2.jpg

 
 

●前半33分/第66手

 《赤》の第66手。
 左サイド[Dri]からのペナルティエリア突入路は妨害されましたが、《赤》は
動じずに次の手に変化します。

 まずは前の手で行ったパスによるボールの行方を確定しますが、ここでボール
保持者を再度[Pas]とします。[Dri]へと送ろうとしていたパスを、状況を見て中断
した格好です。

 そして、左後方にいる[Spr]を斜め前方移動させた上で、[Pas]からは先ほどとは
逆、右サイドの[Dri]にパスを出します。

ファイル 59-3.jpg

 《青》[GK]が空けた進路を、右の[Dri]でもう一度狙って見せようという形です。
且つ、[Spr]を移動させることによって正面前方への進路を作り、「この後また
《青》[GK]が動いたら、この[Spr]でもペナルティエリアを狙いもするよ」という
姿勢も見せて圧力を増しています。
 時間は進めず。

 
 

●前半34分/第67手

 《青》の第67手。
 ボールが再び逆サイドに振られて対応を迫られている《青》ですが、ここは落ち
着いて また[GK]を戻して《赤》[Dri]の進路を塞ぎます。
 時間は前半34分に。

ファイル 59-4.jpg

 
 一見、《青》は《赤》の揺さぶりに振り回されるまま ―― という風にも見えます。
 しかし、このように《青》がひたすら[GK]で《赤》の進入に手当てし続けるよう
な後手に回った形になったとしても、得点をリードしている《青》にしてみれば、
試合時間が徒に消費されていく分、実はありがたい……という面もあるのです。

 このように割り切った対応を《青》がしてくると、《赤》としては ある種
より「凝った」攻撃を作ることが求められてきそうです。

 
 
《つづく》