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『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』棋譜の作成

 
ファイル 57-1.png

 
 進行中の対局リプレイが前半30分をむかえております。
ここでまたちょっと小休止して、遊び方を拡げるお話をしたいと思います。

 今回は、プレイ進行の記録~棋譜~の作成についてです。

 
 

■試合の記録を残すには

 将棋、囲碁、チェスなどの盤競技では、対局の詳しい経過を棋譜として記録し、
勝負のあらましを後に再現できるよう残すことがあります。
 『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』でも、そうした対局記録を
作ることが可能です。
 ここでは、このたび新たに作成しました専用用紙の紹介とともに、それを用いて
の棋譜作成方法を解説しましょう。

 

 

※記録にはゲームボードに書かれた座標を使って

 棋譜を作成する際には、ゲームボード上の選手コマ(ゴールコマ)の
位置を示すのに《座標》を用います。
 ゲームボード各マス内の左右に、両プレイヤーから見えるように描かれ
ているのが《座標》です。プレイヤー双方とも、マス左側の表記で正しく
読めるようになっています。

 縦方向の位置はA~Uのアルファベッドで、横方向の位置は数字で、
それぞれ表記して《座標》としています。〈M3〉〈D7〉というように
指定すれば、ボード上の特定の位置を示すことができるのです。

 ファイル 57-2.jpg

 
 

■棋譜記録シート

 専用の記録シートはこちらです。
 カラー/モノクロの2種を用意しました。
 印刷・コピーしてご利用ください。

 1枚の用紙には30手分を記録できます。試合は90~180手を要するので、
1試合を完全に記録するには、この用紙が3~6枚必要になります。

 
**棋譜記録シート( カラー ) > [PDF]

**棋譜記録シート(モノクロ) > [PDF]

ファイル 57-3.jpg

 
 

■シートの記入方法

 シートの上部は、試合の基本情報を記入する領域です。
 [試合表題]欄には、試合の判別ができるようお好きな内容を入れていただき、
これに[日付]、[記録者]、[対戦者(Red/Blue)]欄が続きます。

 [時間進行選択権]欄は、手番ごとに時間を進めるか/進めないかを選ぶことが
できる側を表記します。試合前半・後半それぞれについて、Red/Blueいずれかを
○で囲むなどしてマークしてください。

 他、その試合に導入した特殊ルールなど、特に明記しておくべきと思われた
事柄は[備考]欄に。

 
 
 手番ごとの欄の記入例はシートの最下段にあるので、気になることがある時に
そのつど参照できます。

 基本的に、選手コマの移動、ボール移動の記述は座標で。
 選手コマの移動欄に余裕があれば、コマ種を添えて記入しておくと、棋譜から
状況を想起する手助けになります。
 またゴールコマの位置はあるべき位置が明確なので、シュート時にゴールコマ
を記入する際には、座標でなくコマ種([G]、[OA]、[L])で書いても良いで
しょう。

 
 

■おわりに

 優れたプレイ、面白いプレイを、その部分の断片だけ残したり伝えたりする
にも、こうした記録方法があることは都合が良いと思います。
 ぜひ自由な活用方法で利用してみてください。

 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・24

 
 
前回よりつづき》

 
《第56手終了時》
ファイル 56-1.jpg

 
 中盤での攻防の中から、《赤》が攻撃への道を探っています。

 
 

●前半29分/第57手

 《青》の第57手。
 パス交換中の《赤》の[Dri]、[Bal]からただちにボールを奪う手段は無いため、
《青》は次善の策として、[Mov]を移動させ、ボールに関与する両方の《赤》コマ
に睨みを利かせる形をとりました。
 時間は前半29分に。

 
ファイル 56-2.jpg

 
 

●前半29分/第58手

 これを見て《赤》は、仕掛けの意図を見せ始めます。
 直前 第56手のパス交換によるボールの行方をひとまず[Bal]に決定。つづいて
先にパス出しした[Dri]が一歩前進します。そして、さっきボールを受けたばかりの
[Bal]からふたたび、もとの[Dri]へとパスを送りました。
 再度ペナルティエリア進入を狙う形を作りつつ、次手で[Dri]によるドリブル攻撃
ができれば良し、それが妨害されたなら、[Bal]のところからまた攻撃を作り直そう
……という手です。
 時間は進めず。

 
ファイル 56-3.jpg

 
 

●前半30分/第59手

 《青》の第59手。
 《赤》[Dri]によるペナルティエリア突入の進路がまた開けられたので、
《青》は何をおいてもとにかくこれに対処します。

 ここは単純に《赤》[Dri]の進路をまた[GK]の移動で塞げば、《青》としては
当面問題ありません。
 次手に《赤》がまた[Dri]の進路をずらして突入を狙ってくる可能性もあります
が、その時はまた[GK]を動かして塞いでしまえばいいのです。
 互いに延々これを繰り返して千日手のようになってしまったとしても、それで
無駄に時間を消費して困るのは得点ビハインドの《赤》の方ですから。

 時間は前半30分に。

 
ファイル 56-4.jpg

 
 

●前半30分/第60手

 《赤》の第60手。
 《青》の対処で特に揺らぐこともなく、《赤》は態勢作りを進めていきます。
 先にパスしていたボールは、そのまま[Dri]に移動。
 そしてボールキープした[Dri]はそのままに、パスを出していた方の[Bal]を
移動させました。
 時間は進めず。

 
ファイル 56-5.jpg

 
 
 《赤》の狙いは、複数の位置から幅広い攻めを展開していくこと。
 ここから、どのような形を作っていくのでしょうか。

  
《つづく》

 
 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・23

 
 
前回よりつづき》

 
《第50手終了時》
ファイル 55-1.jpg

 失点からキックオフした《赤》。
 右サイドにパスを振ろうとしたものの、《青》の対応を受けて一旦それは諦め
ます。そして、中盤やや後ろの位置から[Spr]コマで《青》陣のペナルティエリア
をうかがう形をとりました。
 ……というところから続きです。

 
 

●前半26分/第51手

 《青》の第51手。自陣ペナルティエリアを狙える《赤》[Spr]に対してどうケア
するかが、まずは問題です。
 前の手と同じにまた[GK]を移動させて[Spr]の進路をふさげば、きっと《赤》は
何食わぬ顔で、もう一度サイドの[Spr]・[Dri]の位置にパスを送るでしょう。
これでは、《赤》[Dri]の進路をふさいだ前の手がムダになるだけです。

 ここで《赤》[Spr]にペナルティエリア進入をゆるしても、すぐに来るだろう攻
撃は単発のサイコロシュートだけ。ならばあえてひとまずシュートを受けて……
という手もなくはありません。しかし、単発でもなんでもたびたびやらせていたら
いずれはゴールになってしまうものです。

 結局、右サイド(《赤》主観では左サイド)の《赤》[Dri]を警戒していた[Fig]
コマを動かすことで、《赤》[Spr]の進路をふさぐことにしました。
 見張っていた《赤》[Dri]のボール保持時の進路も続けてふさぐようにしながら。
 時間は前半26分に。

 
ファイル 55-2.jpg

 
 

●前半26分/第52手

 《赤》の第52手。
 《赤》はさらに別の攻め手を探る手を打ちます。
 前線から中盤の位置まで下がっている[Fig]コマを移動、《青》[Bal]と競り合い
をして位置を入れ替えました。
 時間は進めず。

 
ファイル 55-3.jpg

 
 

●前半27分/第53手

 《青》、前線のオフサイド位置にいる[Fig]を後退させて、《赤》[Spr]に接近
します。次手以降、競り合いをかけられる態勢です。
 時間は前半27分に。

 

●前半27分/第54手

 《赤》、《青》[Fig]の接近を嫌ってか、ボールを持った[Bal]が右方向へ移動、
さらにボールを[Pas]に移しました。
 [Bal]が移動できる安全な場所は他にもあるのに、《赤》はあえて中盤に密集を
作るように動きました。《青》に対して、あえてボールを晒してみせている様にも
見えます。
 時間は進めず。

 
ファイル 55-4.jpg

 
 ここから、中盤の狭い領域での攻防になっていきます。

 

●前半28分/第55手

 《青》は、[Mov]を動かして《赤》[Pas]からボールを奪います。
 そしてボールは[Bal]を通じてこんどは《青》の[Pas]へ。
 時間は前半28分に。

 

●前半28分/第56手

 しかしこの《青》の動きを織り込み済みだったらしい《赤》は、[Fig]のアクロ
バティックな動きでまたボールを手中にします。

 《赤》[Fig]は、まず《青》[Bal]と競り合って入れ替わると、《青》[Pas]から
ボール奪取しつつそのまま連続で《青》[Mov]に競り合い、そして移動。サイドに
いる味方の[Dri]にボールを渡しました。
 ボールを受けた《赤》[Dri]は、ここでさらにパスを出すことができます。
 [Dri]はまだ密集にいる[Bal]へとパスを送り、ここで手番を終えました。
 時間は進めず。

 
ファイル 55-5.jpg

 
 
 わざと狭い局面でのボールの奪い合いに持ち込んだ感のある《赤》。
 この状況から攻勢を作っていける算段があるのでしょうか。

 
 
《つづく》

 
 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・22

 
 
前回よりつづき》

 
 前回《青》のサイコロシュートが決まり、ついにスコアが動きました。

 《赤》0-1《青》となって、《赤》のキックオフから試合は再開されます。

 実際のフットボールとは異なり、この『サッカー戦術をボードゲームで表現でき
るか?』では得点時の選手コマ位置はそのままでキックオフするルールです。
 失点した《赤》は、自陣後方に下がっていた[Bal]をセンターサークル中央マス
に移動させ、ボールを持たせます。
 この状態から、《赤》の手番からスタートです。

 
ファイル 54-1.jpg

 
 

●前半24分/第48手

 《赤》の第48手。
 [Bal]コマによるキックオフから、攻撃の起点作りを始めます。
 とはいえこの場合は、起点となれる場所は失点前からすでにありました。
なので、そこにボールを送り込みます。

 [Bal]コマを、相手守備を避けるために移動させた上で、右サイド前方へパス
しました。
 右サイドでは[Spr]と[Dri]が連携していて、相手陣深くに進入していく用意が
整っています。
 時間は進めず。

 
ファイル 54-2.jpg

 
 

●前半25分/第49手

 《青》の第49手。
 パスを遮ることはできない形なので、パスが渡った先からの攻撃を防ぐ守備を
考えます。

 次手でボールを持つであろうサイドの《赤》[Spr]・[Dri]は、このままならば
[Dri]は一手で《青》のペナルティエリアに突入することが(そしてシュートを
放つことも)できます。[Spr]なら、ボールを持って《青》の陣の最奥まで進み、
そこでパスの供給源になれれば、《青》がディフェンスラインを上げたとしても
オフサイドを気にせずに攻撃できるようになり脅威です(前方へのパスでなけれ
ばオフサイドにはならないので)。

ファイル 54-3.jpg

 とはいえ《赤》[Spr]の前進については、試合序盤にそれを牽制するために置いた
[Fig]コマが今も機能しています。不用意にフィールド角に入ってきたなら、
この[Fig]で寄せてしまえばいいのです。これで《赤》[Spr]からは、後方に下がる
以外の選択肢を奪うことができます。この場合、ディフェンスラインが下がった
ままになってしまうのも気になるところですが、そこは《赤》[Spr]の動きとの
駆け引きになるでしょう。
 そうなると、今ケアすべきは《赤》[Dri]の攻撃の方です。

 《青》は[GK]をペナルティエリア際に移動させて、《赤》[Dri]のエリア進入路を
塞ぎました。
 時間は前半25分に。

 
ファイル 54-4.jpg

 
 

●前半25分/第50手

 《赤》第50手です。
 パスを送った《赤》[Spr]・[Dri]からの攻め筋は、《青》のケアによって一旦
塞がれてしまいました。このままボールを移動させた上で改めてじっくり攻撃の
道を探ってもいいのですが、《赤》は目先を変えてみることにしました。

 手番はまずパスからのボール位置の確定からです。
 《赤》サイドにパスを送るのを「やっぱりやめて」、ボールを結局[Bal]に戻し
ます。
 そしてこんどは、近くにいる後方の[Spr]を移動、[Bal]に寄せました。
 時間は進めず。

 
ファイル 54-5.jpg

 
 これによって移動させた[Spr]は、次手で[Bal]からボールを受けられると同時
に、直進移動でまっすぐ《青》のペナルティエリアを狙えます。
 《青》はつづけて、自陣ペナルティエリアを守ることになりそうです。

 
 
《つづく》

 
 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・21

 
 
前回よりつづき》

 
《第46手終了時》
ファイル 53-1.jpg

 
 ボールを持って逃げるように移動した《赤》[GK]ですが、《青》がすることは
もちろん、それを追ってすぐにまたシュートを放つことです。

 
 

●前半24分/第47手

 《青》は、直前に移動した《赤》[GK]に対して[Fig]コマがマンマーク移動、
そしてシュートを打ちます。
(《赤》[GK]へのマンマークによる追随は[Spr]コマでも可能ですが、こちらは
 マンマーク移動しても移動先がペナルティエリア外に出てしまうので、続けて
 サイコロシュートを行うためには[Fig]コマが動く他ありません)

ファイル 53-2.jpg

 
 《青》がまたサイコロを振ります。
 こんどはどうなるでしょうか……

ファイル 53-3.png

 1の目が出ました。見事ゴールです!

 時間は進んで前半24分に。
 前半24分、《青》3本めのシュートが得点になりました。

 サブボードにスコアが記録されます。
 (以後、得点状況が分かりやすいよう、サブボードにチームカラーを表示します)

ファイル 53-4.jpg

 
 得点後の試合再開は、選手位置はそのままで、失点した側のキックオフから
です。

 
 

●ゴール後のゲーム再開
  得点(ゴール)が生まれた時には、失点した側がセンターサークルの
 中央マスに任意の選手コマを移動させ、ボールキープ状態にしてゲームを
 再開します。

 ※すでにセンターサークル中央マスに選手コマがいる場合など特殊な
  場合については、こちらの《ルール補記・1》を参照してください。

 
 失点した《赤》が、キックオフするコマをどれにするか検討します。

 選手コマの位置はすべてそのままでのゲーム再開となるので、キックオフする
コマの選択次第で、ただちに攻撃チャンスを作り出したり、崩れた守備のバラ
ンスを整えなおしたりもできます。

 すぐにシュートチャンスを作ってチャレンジすることも可能です。
 《青》が試合開始時にした方法をそのまま真似て、[Spr]コマでキックオフして
一気にペナルティエリア内に突入、サイコロシュートに持ち込めば、1/6の
確率で同点のチャンスが得られます。失敗すればそのまま相手にボールが渡る、
連続性の無い一発勝負ですが。

 考えた末、《赤》は勝負を焦るのではなく、じっくりと攻撃を作っていくこと
を選択しました。
 まずは、守備の流れで後方に下がりすぎてしまった[Bal]コマを、これを機会と
高い位置に戻しておくことにしました。

 
ファイル 53-5.jpg

 
 この状態で、次回《赤》の手番からゲーム再開となります。

 
 
《つづく》

 
 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・20

 
 
前回よりつづき》

 
 《赤》がボールを奪い、自陣最終ラインの位置まで下げました。
 ふつうならばボールキープのための安全策でしょうが、それを狙っている
《青》の選手コマがひとつ、すぐそばに控えています。
 《赤》ゴール前での攻防が始まります。

《第44手終了時》
ファイル 52-1.jpg

 
 

●前半23分/第45手

 《青》の第45手から。
 第43手で《赤》最終ラインにじわりと迫っていた[Fig]コマが動き出します。

 前進して《赤》最終ラインに挑みかかった《青》[Fig]が、競り合いによって
《赤》[GK]に迫ります。
 そしてボールを奪うと、そのまますぐにサイコロシュートを試みます。

ファイル 52-2.jpg

 
 《青》がサイコロを振ります。
 1の目が出ればゴール=得点です。

ファイル 52-3.png

 シュートは失敗です。
 時間は前半23分に。
 《赤》の[GK]にボールが渡り、《赤》の手番となります。

 
 

●前半23分/第46手

 [GK]がボールを得て自分の手番になった《赤》ですが、事態は特に好転して
いません。
 [GK]が移動可能などの位置に動いても(また隣接する[Fig]がボールを受けて
動いても)、状況は《青》の[Fig]または[Spr]が必ずボールを奪い再度シュート
できる形になっているからです。
 リプレイ第9回で自分が《青》に対して仕掛けたことを、転じていま自分が
やられることになってしまいました。
 前線に居座る[Fig]コマの厄介さを、《赤》もここで体感しています。

ファイル 52-4.jpg

 
 こうなっては、以前の《青》と同じように対処するほかありません。

 すぐに次の次のシュートを避けることはあきらめ、とにかく延々と連続シュー
トを受ける事態になるのを防ぐことです。
 しかも以前の《青》の場合より状況はさらに悪く、自陣ペナルティエリアは
ほとんどのマスが、事実上《青》[Fig]コマの足が届く状態にあります。これは、
ペナルティエリア内を固めるいくつもの味方のコマが、《青》[Fig]が競り合い
をする「足がかり」として災いしてしまっているためです。

 有り得るだろうさまざまな動きから考えるに、《赤》はどうやら、少なくとも
2次攻撃(2本のシュート)までは甘んじて受けることを覚悟しなければならない
ようです。
 被シュート2本に留める手があったことは、この状況からすればまだ幸運だった
かもしれません。

 とにかく《赤》がやるべきは、2~3手かかってでも、自チームの[GK]と
他の味方コマから、厄介な《青》[Fig]を遠ざけることです。

 結果、《赤》の動きはこうなりました。
 時間は進めず。

ファイル 52-5.jpg

  この位置に[GK]が移動すると、《青》がまたすぐにボールを奪ってシュートする
ためには[Fig]コマのマンマーク移動で《赤》[GK]を追わなければなりません。
 結果として《赤》は、もう1本のシュートを受ける代わりに、次手での[GK]コマ
の逃げ先を得ることができるわけですが……

 
《つづく》

 
 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・19

 
 
前回よりつづき》

 

●前半21分/第42手

 《赤》の手番から続きます。
 第42手、《青》が2つの[Dri]間でパス交換しようとするのに対し、《赤》は
[Bal]を動かします。右サイド[Dri]の進路を塞ぎつつ、ボール奪取することで
パス交換を妨害しました。
 そして、すぐまた奪い返されるとは知りつつも、一応はと、前線の[Dri]に
パスを送ります。
 時間は進めず。

ファイル 51-1.jpg

 
 

●前半22分/第43手

 対して、《青》の第43手。
 《青》はまず当然の対処として《赤》[Bal]からボールを奪い、パス交換を
中断させます。
 そして続く指し手として、このような動きをとりました。

ファイル 51-2.jpg

 前線の[Fig]が競り合い+移動で前進。ペナルティエリアに進入します。
 時間は前半22分に。

 この動きは、《赤》にとってはちょっと意外なものでした。
 てっきり、《青》は《赤》[Bal]に接する[Mov]または[Dri]が移動してボー
ルキープを図ると思っていたからです。

 
 

●前半22分/第44手

 ならばと、《赤》は[Bal]で再度ボールを奪って斜め後方、自陣最後尾の密集
に移動、相手のマンマーク移動を警戒して味方の[Fig]にボールを渡します。
 時間は進めず。

ファイル 51-3.jpg

 この時、直前の《青》[Fig]の動きにそれほど注意を払っていなかったことが、
ここから《赤》を窮地に追い込むことになります。

 
《第44手終了時》
ファイル 51-4.jpg

 
《つづく》

 
 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・18

 
 
前回よりつづき》

 
《第38手終了時》
ファイル 50-1.jpg

 
 

●前半20分/第39手

 《青》の第39手。中盤のせめぎ合いです。
 《青》はボールを守ることを考えると、前回に示したような《赤》[Pas]への
警戒は保ったまま、《赤》[Fig]が競り合いを駆使してボール奪取に来るのを
防いでいきたいところです。

 《青》は、[Dri]にボールを持たせたまま斜め後方に一マス移動させました。
第37手の検討時には確実にボールを失う動きでしたが、いまはもう状況が変化
しています。
 時間は前半20分に。

ファイル 50-2.jpg

 
 

●前半20分/第40手

 一手ではボールを奪いきれない形ですが、《赤》はそれでも《青》[Dri]を
追います。
 [Fig]で競り合って移動、《青》[Dri]に肉薄してひとまずボールを奪取。
 時間は進めません。

ファイル 50-3.jpg

 
 

●前半21分/第41手

 [Dri]が《赤》[Fig]に寄せられた《青》は、その[Dri]ですぐにボール奪い返
し、タッチライン際へ移動。さらに逆サイドの[Dri]へとパスを送ります。
 パスが通れば良し。パスが通らなくても、ドリブルで相手ペナルティエリアへ
の突入を狙える形です。
 時間は前半21分に。

ファイル 50-4.jpg

 しかし……
 《赤》が[Bal]で図のように妨害に来たら、一転《青》はピンチに陥って
しまいそうにも見えます。

ファイル 50-5.jpg

 《青》には何か考えがあるのでしょうか。

 
 
《つづく》

 
 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・17

 
 
前回よりつづき》

 
《第35手終了時》
ファイル 49-1.jpg

 
 

●前半18分/第36手

 《赤》の第36手。相手のボールホルダーをさらに追います。
 直前に右に寄せた[Bal]をまた移動させ、ボールを持つ《青》[Mov]に隣接、
マークします。
 性急にボールを奪うのではなく、じわじわと相手を囲い込んでいく守備の形
が整いつつあります。
 時間は進めず。

ファイル 49-2.jpg

 

●前半19分/第37手

 《青》の第37手。
 《青》、気づけばかなり追い込まれた形になっていました。

 [Dri]がボールを受けて移動しても、移動できる先はすべて《赤》が一手で
ボールを奪うことができてしまいます。

 [Mov]がボールを持って逃げても、移動先の選択肢はほぼ無い状態。左サイド
(《青》主観)の《赤》[Spr]が後方に下がってくれば、粘っても数手で追い詰
められてしまうでしょう。

ファイル 49-3.jpg

 
 そこで《青》は、こんな策を採ります。
 [Mov]から敢えて[Dri]にボール渡した上で、[Dri]はそのままに[Bal]を一歩
前進。
 するとどうなるでしょう。

 《赤》としては、[Pas]が労せずしてボールを奪えるものの、そこからどこに
移動しても、すぐにボールを奪い返されてしまう態勢になります。
 《青》[Bal]が移動してしまったため、前線の[Fig]が競り合いで近づいて
サポートすることもできません。

ファイル 49-4.jpg

 ※[Pas]がボールを奪ってどこに移動しても、すぐにまた奪われてしまう

 
 
 敢えてボールを晒すことで相手がやりにくい状態を作る、《青》のなかなか
うまい一手です。
 時間は前半19分に。

 
 

●前半19分/第38手

 《赤》の第38手。
 《赤》は仕方なく、ここでボールを慌てて奪うことはせず、前線の[Fig]を
《青》[Pas]に寄せておく対応に留めました。
 時間は進めず。

ファイル 49-5.jpg

 中盤での攻防がまだ続きそうです。
 
 
《つづく》

 
 
 

『サッカー戦術をボードゲームで表現できるか?』対局リプレイ・16

 
 
前回よりつづき》

 
《第33手終了時》
ファイル 48-1.jpg

●前半17分/第34手

 《赤》の第34手。
 まず急ぐ守備を考えてみると、《赤》[Pas]が、直前に動いた《青》[Mov]に
マンマーク移動で追従、ボールを取ることも可能です。しかしそれでは完全に
ボールを奪いきることはできません。
 どうやら一手では攻守交替はできない……ということで、ここからありえる
《青》の攻撃を考えてみます。

・ボールの位置と《青》[Pas]の位置が離れて連携が失われたことで、
 [Pas]からのパスによる攻撃は、無くなった状態にあります。

・ボールを持った[Mov]は、ボールの無い状態と異なり1マスずつしか動けない
 ので、「[Mov]がペナルティエリアに入ってサイコロシュート」ということも
 すぐにはありません。

・また、[Mov]からボールを受け取ることができる[Dri]は、ペナルティエリア内
 への進路を塞ぐ位置に《赤》[Fig]がいるため、この[Dri]による「ペナルティ
 エリア突入 ~ サイコロシュート」の攻撃もありません。

ファイル 48-2.jpg

 ……つまり今の《青》に速攻は不可能ということで、《赤》は遅攻に備える
守備をします。

 [GK]とその前の[Fig]コマ2つは、《青》前線の[Spr] [Fig]を牽制しつつ
さらに右サイド《青》[Dri]のペナルティエリア進入路を塞ぐ状態にあり、
コマ間の連携もしっかり取れているこの形は動かしがたく思えます。
 左サイドの[Spr]も、こちらは左サイド《青》[Dri]の進路を塞いでおり、
動かしてしまうのはうまくない感があります。動かすならば、これらよりも
前方のコマでしょうか。

 結局、[Bal]を右移動して、右サイドに睨みを利かせておくことにしました。
 時間は進めず。

ファイル 48-3.jpg

 
 

●前半18分/第35手

 《青》の第35手。
 遅攻の形を作るために、《青》主観の右サイドで動きをつけ始めます。

 前線の[Fig]を前方に移動 ~ そして《赤》[Spr]と競り合いして位置を入れ
替えました。
 狙いは、後でこの[Fig]、あるいは右サイドの[Dri]でボールを受けて、そこ
から攻撃していくこと。この手はそのための第一歩です。
 時間は前半18分に。

ファイル 48-4.jpg

 さて、《青》はここから有効な攻撃を繰り出せるでしょうか。

 
 
《第35手終了時》
ファイル 48-5.jpg

 
 
《つづく》